また、新加入の佐々木朗希投手は25日のホワイトソックスとの練習試合で初登板することになりました。
大谷 初めて実戦形式のバッティング練習
大谷選手は4試合続けてオープン戦には出場せず、アリゾナ州で行われているキャンプでマイナーリーグの投手を相手に初めて実戦形式のバッティング練習を行いました。
1セット目では最初のスイングでいきなりバットを折って「やべぇ」と声を上げる場面もあり、8スイングでヒット性の当たりはありませんでしたが、休憩を挟んだあとの2セット目ではライトへの大きな当たりを打つなど10スイングでヒット性の打球を2本打ち、去年のワールドシリーズで痛め、11月に手術した左肩の影響を感じさせない力強いスイングを見せました。
練習のあとには笑顔を見せるなど充実した様子で、バッターとして早ければ数日後に出場するオープン戦を前に調整の段階を上げました。
また、この日の大谷選手のバッティング練習は、クラブハウスから数百メートル離れたふだんはマイナー選手が使用しているグラウンドで行われました。
大谷選手がカートに乗って移動するとファンや報道陣が大移動し、マイナーの選手も含めておよそ300人が練習を見つめるなど改めて注目度の高さを示していました。
佐々木朗希 データ計測のため屋内で投球練習
一方、3月に東京で行われるカブスとの開幕シリーズ第2戦で先発が見込まれている佐々木投手は、ふだん大谷選手などが打撃練習に使う屋内の練習場で投球練習をしました。
通常、ピッチャーは屋外のブルペンで練習しますが、球団によりますとデータを計測するために屋内の練習場を使ったということで、佐々木投手は10分間でおよそ30球を投げ込みフォームを入念に確認していました。
プライアー投手コーチによりますと、佐々木投手は25日のホワイトソックスとの練習試合で初登板するということで、開幕まで1か月を切っていよいよ実戦デビューの日が決まりました。
大谷の新たな投球フォーム 投手コーチ“腕への負担も減る”
プライアー投手コーチは練習後に取材に応じ、大谷選手の新たな投球フォームや佐々木投手のこの日の練習の狙いについて話しました。
大谷選手は、このキャンプでキャッチャーに正対した状態で振りかぶらずに投球動作に入るノーワインドアップの練習に取り組んでいますが、報道陣から「どういう経緯でフォーム変更を提案したのか」と問われると、プライアー投手コーチは大谷選手みずからの考えで行っていると説明しました。
そのうえで「投球フォームのかみ合わせやタイミングをよくするためにやっていることだと思う。最終的には腕への負担も減るだろう」と話し、大谷選手が2023年、2回目の手術を受けた右ひじへの負担を考慮しているとしました。
そして「彼にとってはもう少しリズムを合わせながらぎこちなさをなくしていこうとしている状況だと思う。いわばリハビリの段階ではなく試合に向けた調整に向かっている」とピッチャー復帰に向けて順調に調整が進んでいると評価していました。
また、この日は屋内の練習場でピッチングをした佐々木投手については「テクノロジーを使って彼のいまの基準となっている数値を調べた。すべての投手に行っていることで、この施設だからできることだ」と話し、詳細は明かさなかったものの、投手陣を管理するために必要なデータを測定したと説明しました。
また「去年の山本投手と同じで、彼もまたアメリカの野球のスタイルや練習、ミーティング、さまざまなことに慣れることが必要だ。私も彼がやろうとしていることを理解しているところだ」と話し、今後も佐々木投手と綿密にコミュニケーションを取りながら調整を進めていく考えを示しました。