警察によりますと、火災が発生しているのは、大船渡市の▽赤崎町合足と、▽三陸町綾里の小路地区と田浜地区の3か所です。
警察によりますと、複数の住宅に延焼する被害が出ているということで、消防が消火活動にあたっています。一方、これまでのところけが人の情報はないということです。
3か所のうち、田浜地区の現場は、今月19日に山林火災が発生し、25日消防が鎮圧したと発表した場所の付近だということです。
市は、26日午後2時すぎ、大船渡市三陸町綾里全域の850世帯2060人に避難指示を出したのに続いて、午後2時半すぎ、赤崎町合足地域の23世帯54人に避難指示を出しました。また、三陸町の越喜来小学校と三陸公民館、赤崎町の蛸ノ浦地区公民館に避難所を開設して避難を呼びかけています。
岩手県の沿岸南部では今月18日から乾燥注意報が発表され空気が乾いた状態が続いていて、26日は大船渡市を含む沿岸南部に強風注意報も発表されています。
気象庁によりますと大船渡市では今月25日までの30日間の降水量が3.5ミリと、平年の8%となっています。
複数の建物が燃えているのを確認
26日午後3時半ごろ、NHKのヘリコプターから撮影した岩手県大船渡市の山林火災の映像です。海の近くにある山林の複数の場所から赤い炎があがり、周辺は白い煙に覆われていて、火災が広い範囲に及んでいることが見て取れます。また、複数の建物が炎を上げて燃えていて、完全に焼け落ちてしまったものも確認できます。
停電や休校などの影響も
山林火災の影響も出ています。東北電力ネットワークによりますと、岩手県大船渡市で発生している山林火災の影響で、26日午後4時45分時点で、大船渡市の赤崎町の一部と三陸町の一部のあわせて200戸あまりで停電しているということです。
また、山林火災の鎮圧のめどが立たないことから、市は27日、三陸町にある綾里小学校と赤崎町にある東朋中学校を休校にすることを決めました。
岩手県の沿岸南部には強風注意報
岩手県の沿岸南部には26日、強風注意報が発表されていて、大船渡市では午後1時半ごろに18.1メートルの最大瞬間風速を観測しました。
気象台によりますと、強風注意報は今夜中にも解除される見通しですが、沿岸部を中心に引き続き空気が乾燥して火災が発生しやすい状況が続くとして、気象台は火の取り扱いに注意するよう呼びかけています。