Báo tiếng Nhật: 両陛下きょうから被爆地広島へ即位後初めて戦後80年で慰霊

天皇てんのう皇后こうごう両りょう陛下へいかは、19日にちから2日間にちかんの日程にっていで、即位そくい後ご初はじめて被爆ひばく地ち・広島ひろしまを訪問ほうもんし、戦後せんご80年ねんにあたって戦没せんぼつ者しゃを慰霊いれいされます。

日本人にっぽんじんだけでおよそ310万まん人にんが亡なくなった先さきの大戦たいせんで、広島ひろしまでは終戦しゅうせん直前ちょくぜんの昭和しょうわ20年ねん8月つき6日にちに原子げんし爆弾ばくだんが投下とうかされ、その年としのうちにおよそ14万まん人にんが死亡しぼうしたと推計すいけいされています。

両りょう陛下へいかが被爆ひばく地ちを訪問ほうもんするのは天皇てんのう陛下へいかの即位そくい後ご初はじめてで、昼前ひるまえに特別とくべつ機きで広島ひろしま空港くうこうに到着とうちゃくして、午後ごご、広島ひろしま市しの平和へいわ公園こうえんを訪たずね、原爆げんばく慰霊いれい碑ひに花はなを供そなえて犠牲ぎせい者しゃの霊れいを慰なぐさめられます。

そのあと、公園こうえん内ないに3年ねん前まえに新あらたに設もうけられた被爆ひばく遺構いこうの展示てんじ施設しせつを視察しさつし、さらに原爆げんばく資料しりょう館かんで、去年きょねんノーベル平和へいわ賞しょうを受賞じゅしょうした日本にっぽん被団協ひだんきょう＝日本にっぽん原水爆げんすいばく被害ひがい者しゃ団体だんたい協議きょうぎ会かいに関にかんする展示てんじなどをご覧ごらんになります。

今回こんかいは、戦後せんご80年ねんにあたって、先さきの大戦たいせんの象徴しょうちょう的てきな地域ちいきを巡めぐられる中なかでの訪問ほうもんで、戦争せんそうを知しらない世代せだいへの継承けいしょうが大切たいせつだという両りょう陛下へいかの思おもいを踏ふまえて、原爆げんばく資料しりょう館かんでは、被爆ひばく者しゃだけでなく、高齢こうれいになった本人ほんにんに代かわって被爆ひばく体験たいけんを伝つたえる活動かつどうをしている「伝承でんしょう者しゃ」との懇談こんだんも予定よていされています。

両りょう陛下へいかと懇談こんだん予定よてい 93歳さいの被爆ひばく者しゃは

両りょう陛下へいかと懇談こんだんする予定よていの被爆ひばく者しゃの1人にん、広島ひろしま市しの才さい木き幹夫みきおさん（93）は、旧制きゅうせい広島ひろしま第だい一いち中学校ちゅうがっこう2年生ねんせいの時とき、爆心ばくしん地ちから2。

2キロの自宅じたくで被爆ひばくしました。

学校がっこうは爆心ばくしん地ちからおよそ800メートルの場所ばしょにあり、生徒せいと353人にんと教職きょうしょく員いん16人にんが犠牲ぎせいになりました。

才さい木きさんは、多おおくの生徒せいとが亡なくなる中なか、生き残いきのこったことに後うしろめたさを感かんじ、長年ながねん、原爆げんばくについて語かたることはほとんどありませんでしたが、ロシアによるウクライナ侵攻しんこうなどを受うけて、平和へいわを訴うったえる重要じゅうようさを感かんじ、2024年ねんから広島ひろしま市しの「被爆ひばく体験たいけん証言しょうげん者しゃ」として若わかい世代せだいに核兵器かくへいきの悲惨ひさんさを伝つたえています。

才さい木きさんは、両りょう陛下へいかの広島ひろしま訪問ほうもんについて「慰霊いれいのために被爆ひばく地ちに来きたられることに感謝かんしゃしています。

両りょう陛下へいかには原爆げんばく慰霊いれい碑ひに手てを合あわせていただき、原爆げんばく資料しりょう館かんでは遺品いひんやここにしかない資料しりょうを見みて実感じっかんしていただきたい」と話はなしています。

そのうえで「数かずが少すくなくなってきた被爆ひばく者しゃとして、どのようにお話おはなしをするかはまだ分わかりませんが、原爆げんばくというものが瞬間しゅんかん的てきな怖こわさがあるのに加くわえ、放射線ほうしゃせんの人体じんたいへの影響えいきょうがのちのちまで残のこるという恐おそろしさや、被爆ひばく者しゃの苦くるしみについてお伝おつたえしたいです」と話はなしていました。

平成へいせい8年ねんに案内あんない被爆ひばく者しゃの原爆げんばく資料しりょう館かん元もと館長かんちょうは

両りょう陛下へいかの広島ひろしま訪問ほうもんについて、原爆げんばく資料しりょう館かんの元もと館長かんちょうの原田はらだ浩ひろしさん（85）は「被爆ひばく者しゃの思おもいを踏ふまえた上うえで、メッセージを発信はっしんしていただきたい」と期待きたいを寄よせています。

被爆ひばく者しゃの原田はらだ浩ひろしさんは、平成へいせい5年ねんに館長かんちょうに就任しゅうにんし、3年ねん後ごの平成へいせい8年ねんに当時とうじ皇太子こうたいし夫妻ふさいだった両りょう陛下へいかが広島ひろしまを訪問ほうもんされた際さいに原爆げんばく資料しりょう館かんを案内あんないしました。

両りょう陛下へいかが即位そくい後ご初はじめて被爆ひばく地ちを訪問ほうもんし被爆ひばく者しゃと懇談こんだんされることについて、原田はらださんは「被爆ひばくした際さいの状況じょうきょうは被爆ひばく者しゃによって違ちがうので、一人ひとりひとりの声こえを聞きいていただくことで、悲惨ひさんな体験たいけんがどのようなものだったのかを、点てんではなく面めんとして捉とらえていただけるのではないかと思おもいます。

被爆ひばく者しゃの気持きもちを共有きょうゆうしていただくことは極きわめて大おおきな意味いみがあると思おもうので、私わたしたち被爆ひばく者しゃの思おもいを踏ふまえた上うえで、一人ひとりひとりが平和へいわを願ねがうことにつながるようなメッセージを発信はっしんしていただきたい」と話はなしました。

そのうえで、上皇じょうこうご夫妻ふさいが天皇てんのう皇后こうごうとして戦後せんご50年ねんの「慰霊いれいの旅たび」で広島ひろしまを訪問ほうもんされた際さいも、原爆げんばく資料しりょう館かんの館長かんちょうとして案内あんないしたことを振り返ふりかえり「被爆ひばく者しゃである私わたしから被爆ひばく体験たいけんを聞き取ききとろうとされるお気持きもちが伝つたわってきました」と語かたりました。

さらに、両りょう陛下へいかの長女ちょうじょの愛子あいこさまが中学ちゅうがく3年ねんの際さいに修学しゅうがく旅行りょこうで広島ひろしまを訪おとずれて卒業そつぎょう文集ぶんしゅうの作文さくぶんに平和へいわへの願ねがいを書かかれたことに触ふれ「広島ひろしま訪問ほうもんを通をとおして伝つたえていくべきことをまとめられたと感かんじられ、感動かんどうしました。