コメの
価格高騰が
続く中、
関税をかけずに
義務的に
輸入する「ミニマムアクセス」の
枠外で、
高い関税が
かかるコメの
輸入量が
拡大しています
在大米价格持续高涨的背景下,除了无关税的“最低限度市场准入”义务性进口之外,需缴纳高额关税的大米进口量正在增加。
ことし4月には6800トン余りと、1か月間で昨年度1年間の2倍を超えました
今年4月,超过6800吨,仅一个月就超过了去年全年的两倍。
日本は、年間およそ77万トンのコメを「ミニマムアクセス」として関税をかけずに義務的に輸入し、この枠外では1キロ当たり341円の高い関税がかかっています
日本每年以“最低限度市场准入”的方式,强制性免关税进口大约77万吨大米,超出这一配额的部分则需缴纳每公斤341日元的高额关税。
財務省の貿易統計によりますと、この枠外での輸入量はここ数年、年間で700トンから800トン程度となっていましたが、昨年度は3004トンと1999年度以降で過去最多となりました
根据财政省的贸易统计,这一配额外的进口量近年来每年大约在700吨到800吨左右,但上年度达到了3004吨,为1999年度以来的历史最高。
さらに輸入量は急拡大し、ことし3月には1280トン、4月は6838トンとなり、1か月間で昨年度1年間の輸入量の2倍を超えました
此外,进口量急剧增加,今年3月达到1280吨,4月达到6838吨,一个月的进口量已超过上个财年全年进口量的两倍。
枠外の輸入では、これまで輸入先はタイやアメリカ、パキスタン、ベトナム、インドなどに分散していましたが、4月の輸入先はアメリカがおよそ8割を占めました
在配额外进口方面,过去的进口来源分散在泰国、美国、巴基斯坦、越南、印度等国,但4月份的进口来源中,美国约占八成。
ミニマムアクセスの枠外での輸入量の拡大は、コメの価格高騰を背景に高い関税がかかっても採算が見込めると商社などの業者が判断したためとみられます
由于大米价格高涨,即使征收高额关税,贸易公司等业者也认为有利可图,因此在最低限度准入额度之外的进口量有所增加。
備蓄米が市場に出回り、今後のコメ価格の動向しだいでは輸入の動きにも変化が見られそうです
储备大米流入市场,今后大米价格的走势可能会对进口动向产生影响。
専門家 “輸入米の急増は一時的な動き”
コメの政策や流通に詳しい三菱総合研究所の稲垣公雄研究理事は、ミニマムアクセスの枠外での輸入の急増について「関税がかかってでも、国内産のコメと比べて安く売れる状況が半年以上継続したため、輸入を増やす動きが出てきた」と話しています
专家:“进口大米的激增是暂时的现象”——三菱综合研究所、熟悉大米政策和流通的研究理事稻垣公雄表示,对于最惠国准入配额之外的进口激增,“即使需要缴纳关税,但由于与国产大米相比仍能以更低价格销售,这种状况持续了半年以上,因此出现了增加进口的动向。”
そのうえで、枠外での輸入米は関税や流通コストを上乗せしても、5キロ当たり3500円ほどで販売されていると見ています
在此基础上,即使加上关税和流通成本,框外进口大米的售价也被认为大约是每5公斤3500日元。
稲垣研究理事は「1キロ当たり341円の関税はこの水準であれば国内の市場では売れないことを想定した水準であったはずだが、それよりも国内のコメの価格が高くなっているのは異常事態だ」と話しています
稻垣研究理事表示:“每公斤341日元的关税,本应是一个假定在这种水平下大米无法在国内市场销售的水平,但现在国内大米价格比这个还高,这是一种异常情况。”
今後の見通しについては、備蓄米が市場に出回ることや、ミニマムアクセスのうち主食用として輸入しているコメの入札を例年より前倒しすることを踏まえ「供給にだぶつき感が出て、コメの価格が下がる方向の情報が出始めている
关于今后的展望,考虑到储备米将流入市场,以及将主食用最低限度市场准入大米的招标时间较往年提前,已经开始出现供应过剩、米价下跌的相关信息。
今後は、1
キロ341
円の
関税でコメを
輸入することが
成り立たない
可能性があり、
それほどは
民間の
輸入は
増えない
可能性が
高い」として、
輸入米の
急増は
一時的な
動きに
なるという
見方を
示しました
今后,以每公斤341日元的关税进口大米可能难以为继,因此民间进口大幅增加的可能性也不高,他表示进口大米的激增将是暂时的现象。
そのうえで、コメの安定供給に向けては「ことし収穫される主食用のコメは719万トンの見通しだが、一般の需要に加えて備蓄米の不足を埋めるだけの量はなく、コメの価格を安定させるには令和8年産を見据える必要がある
在此基础上,为了稳定大米的供应,“今年收获的主食用大米预计为719万吨,但除了满足一般需求之外,并没有足够的数量来弥补储备大米的不足。为了稳定大米价格,有必要着眼于令和8年产的大米。”
農家への
手だてを
打つことが
大切だ」と
話しています