アメリカの
トランプ政権の1
期目にUSTR=アメリカ
通商代表部の
交渉官を
務めたデビッド・ボーリング
氏がNHKの
インタビューに
応じ、
今回発表された
相互関税によって「
世界貿易戦争が
起きる」という
見方を
示すとともに「われわれは
第2
次世界大戦以来と
なる未知の
時代に
突入しようとしている」と
指摘しました
在美國特朗普政府的第一任期中擔任USTR(美國貿易代表署)談判官的戴維·鮑林先生接受了NHK的採訪,他表示此次發表的相互關稅可能會引發「世界貿易戰爭」,並指出「我們正準備進入自第二次世界大戰以來未知的時代」。
デビッド・ボーリング氏はオバマ政権、トランプ政権の1期目、そしてバイデン政権でUSTRの交渉官を務め、トランプ大統領の関税に対する考え方に精通していて、現在は調査会社「ユーラシア・グループ」で日本・アジア貿易部長を務めています
大衛·波林先生在奧巴馬政府、川普政府的第一任期,以及拜登政府中擔任美國貿易代表的談判官,對川普總統的關稅觀點十分熟悉,現任調查公司「歐亞集團」的日本·亞洲貿易部長。
“確実に世界貿易戦争に”
ボーリング氏は今回発表された相互関税について、歴史的に刻まれるであろう出来事であり、世界を巻き込んだ貿易戦争を引き起こすと指摘します
「確實是全球貿易戰爭的開端」波林先生指出,此次宣布的互相關稅將成為歷史上值得注意的事件,並將引發涉及全球的貿易戰爭。
「多くの国が自国の関税によって報復することになる
確実に
世界貿易戦争を
引き起こすわれわれは
第2
次世界大戦以来と
なる未知の
世界に
突入しようとしている
われわれはきょうという
日を
世界の
貿易秩序の
歴史において
最も重要な
日の
一日として
振り返ることに
なると
思う我認為我們將把今天這一天回顧為世界貿易秩序歷史上最重要的日子之一。
トランプ大統領は
明らかに
世界の
貿易システムを
再構築して
そこに
自分の
足跡を
残そうとしている
特朗普總統顯然試圖重建世界貿易系統並在其中留下自己的足跡。
彼は『
トランプ関税の
壁』を
本当に作りたいと
考えており、
それに
向けた
最初の
大きな一歩だ」
他真的想建立「特朗普關稅壁壘」,這是朝著這個目標邁出的第一大步。
貿易政策そのものの転換か
今回の関税の目的についてボーリング氏は、1期目とは大きく異なり貿易政策そのものの転換を意味するとの認識を示しました
<br>貿易政策本身的轉變嗎<br>關於此次關稅的目的,博林先生表示,與第一任期相比,這意味著貿易政策本身的重大轉變
「今回の関税にはいくつかの目的があり、重要な目的の1つが製造業をアメリカに取り戻すことにあるのは明らかだ
此次關稅有幾個目的,其中一個重要的目的是將製造業帶回美國,這是顯而易見的。
そして、より
大きなねらいはすべての
国がアメリカ
市場に
参加するために
支払わなければならない
確固たる関税を
創設することに
あると
思う我認為,最終目標是創建一個堅實的關稅,讓所有國家必須支付才能參與美國市場。
そしてトランプ氏は、その
関税が
アメリカ政府にとって
十分な
歳入をもたらすことを
望んでいる
(而特朗普希望這些關稅能為美國政府帶來足夠的收入,)
トランプ氏は1
期目に
この関税に
言及したことはあったが、1
期目の
目標ではなかったし
実行しようともしなかった
特朗普在第一任期內曾提及過這些關稅,但這並不是他第一任期的目標,他也沒有嘗試去實施。
これは
関税に対する考え方の
完全なるシフトだ
何十年にもわたって
関税は
アメリカに
ほとんど歳入をもたらさなかったが
トランプ氏は
相当な
歳入をもたらすことを
期待しており、
これは
特筆すべき
貿易政策のシフトだ」
數十年來,關稅幾乎沒有給美國帶來收入,但特朗普先生期望能帶來相當的收入,這是值得注意的貿易政策轉變。
“日本は交渉の余地をさぐれ”
一方、日本に対して24%の関税を課すとしたことにボーリング氏は驚かされたと言います
<br>“日本探討協商的餘地”<br>另一方面,對日本徵收24%的關稅讓波林感到驚訝
「予想したより高かった
日本が
課している
関税は
特に工業製品において、
ほかの
国々よりも
低いことを
考えれば、24%という
高い税率は
予想していなかった」
考慮到日本對工業產品徵收的關稅比其他國家低,我們沒有預料到24%的高稅率。
また、トランプ政権が日本についてアメリカにとっての非関税障壁を考慮すると、46%の関税を課していることに相当すると主張した根拠については
此外,特朗普政府認為日本對美國來說是非關稅壁壘,並主張這相當於徵收了46%的關稅。
「複合的なものだと思う
相互関税の
算出の
仕方をわれわれが
見た
限りにおいては
日本が
課す関税、
非関税障壁、
貿易赤字、さらには
為替操作といった
要素すべてを
考慮した
上で
関税率を
算出したというのが
私の
理解だ」
「就我們所見的相互關稅計算方式而言,我的理解是,在計算關稅率時,考慮了日本徵收的關稅、非關稅壁壘、貿易赤字,甚至是匯率操作等所有因素。」
そのうえで、日本がこの関税による負のインパクトを最小化するためには、迅速にトランプ政権と協議することが重要になると指摘します
此外,指出為了使日本將此關稅帶來的負面影響降至最低,迅速與特朗普政府協商是很重要的。
「日本はただちにトランプ政権と連絡をとり、交渉の余地があるのかどうかの感触をつかむ必要がある
日本應立即與特朗普政府聯繫,以了解是否有談判的餘地。
私は
交渉の
余地は
あまりないという
認識だが、
相互関税を
課すにあたって
トランプ政権が
考慮した
貿易赤字だとか
非関税障壁といった
問題点をめぐり
日本がやれることが
あるかもしれない
我認為談判的空間不大,但在對彼此徵收關稅時,針對川普政府考慮的貿易逆差或非關稅壁壘等問題,日本或許可以有所作為。
トランプ氏は
日本が
アメリカからLNGを
購入することに
大変な
関心を
抱いている
アメリカから
もっとLNGを
買うと
言えば
良い効果が
あるかもしれない
自動車においてもっとも
大きな非関税障壁の1つとなっているのは
安全基準だ
日本は
アメリカの
安全基準を
認めていない
日本が
アメリカの
安全基準を
受け入れると
言えば、
大きな一歩になりうる
水産物や
農産物への
関税を
一方的に
下げるというのも1つの
手かもしれない
這或許是一種方法,單方面降低水產品和農產品的關稅。
これらのことを
実行するのは
日本にとって
政治的に
容易ではない
しかし、
トランプ政権が
課すと
言っている
関税の
規模の
大きさを
考えれば
日本は
これらのことも
考えなければならないと
思う」
「但是,考慮到特朗普政府所說的關稅規模之大,我認為日本也必須考慮這些事情。」
“世界貿易に多大なる影響”
そして世界経済への影響についてボーリング氏は予測するには時期尚早だとしながらも、大きな影響が及ぶことは避けられないとの見方を示しました
(<br>“對世界貿易產生巨大的影響”<br>關於對世界經濟的影響,波林先生表示現在預測還為時尚早,但他認為無法避免會產生重大影響。)
「今回の関税がものすごい数の国を対象にしていること、そして、すでに自動車関税の発動が決まっていることを考えれば、世界貿易に多大なる影響が及ぶことになるだろうし、各国に対してサプライチェーンの変更を強いることになるだろう
<br><br>「這次的關稅涉及到大量的國家,並且考慮到汽車關稅的實施已經確定,這將對世界貿易產生重大影響,並迫使各國改變供應鏈。
今回の
関税の
水準は
多くの
マーケットや
国々の
予想を
上回るものだったので、
世界の
貿易秩序に
与える影響も
当初の
予想よりはるかに
大きなものに
なるだろう」
此次關稅的水準超過了許多市場和國家的預期,因此對世界貿易秩序的影響也將遠遠超過最初的預期。
“相互関税は相当な時間続くのでは”
そのうえでボーリング氏はトランプ大統領の関税や貿易への強い思い入れを考えれば今回の相互関税は相当な時間続くことになると予想します
(“相互關稅可能會持續相當長的時間”此外,博林先生預測,考慮到特朗普總統對關稅和貿易的強烈關注,此次的相互關稅將會持續相當長的時間。)
「ホワイトハウスが発表した内容を見るかぎり、この関税はトランプ氏が続けたいと思っているかぎり続くと思う
根據白宮發佈的內容來看,這項關稅只要特朗普先生想繼續,就會一直持續下去。
トランプ氏は
貿易と
関税に
非常に
強い思いを
抱いており、
この関税に
相当な
期間固執するだろうというのが
私の
予想だ」
特朗普對貿易和關稅有著非常強烈的想法,我預測他將在相當長的一段時間內堅持這一關稅。