教員の
なり手が
不足文部科学省は、ことしの
教員採用試験を
民間企業の
採用面接が
始まる前の5
月に
前倒しして
実施するよう
各自治体に
要請しています
文部科學省要求各自治體將今年的教師招聘考試提前至5月舉行,早於民間企業的招聘面試開始。
しかし、
応じたのは
全国5つの
自治体と、わずかにとどまっていることが
分かりました
不過,據了解,回應的只有全國5個自治體,數量仍然很少。
昨年度の公立学校の教員の採用倍率は3
2
倍で、3
年連続で
過去最低となっていて、
教員の
なり手不足が
続いています
以兩倍的速度,連續三年創下歷史新低,教師人手短缺的情況持續。
こうした状況をうけて文部科学省は昨年度、それまで夏ごろに行われていた教員採用試験の1次試験を6月中旬に前倒しするよう求め、今年度はさらに前倒しして5月11日を目安に行うよう要請しています
在這種情況下,文部科學省去年要求將原本在夏季進行的教師招聘考試的一次考試提前至6月中旬,今年度更進一步要求提前至5月11日左右進行。
さらに今年度前倒しして試験を行う自治体5/68
しかし、NHKが全国の都道府県や政令市など68の教員委員会に実施状況を調べたところ、国の要請に応じて今年度前倒しして試験を行うのは▼新潟県、▼島根県、▼山口県、▼長崎県の4県と、政令市の▼新潟市のあわせて5つの自治体にとどまることがわかりました
此外,今年度提前進行考試的自治體有5/68。然而,NHK調查了全國的都道府縣和政令市等68個教育委員會的實施情況,結果顯示,應國家要求提前進行考試的僅限於▼新潟縣、▼島根縣、▼山口縣、▼長崎縣4個縣和政令市的▼新潟市,共計5個自治體。
昨年度5月に試験を実施していた4つの自治体をあわせても今年度、国が要請する5月11日前後に試験を行うのは9つの県と市のみで、多くの自治体が試験の前倒しを見送った形です
去年5月進行測試的4個自治體加上今年度,國家要求在5月11日前後進行測試的只有9個縣市,許多自治體推遲了測試的提前進行。
こうした自治体からは「年度が替わったばかりの時期で問題作成などの準備が間に合わない」とか「1次試験は前倒しできても2次試験を早められない」といった意見が聞かれました
這些自治體表示,「剛進入新年度,無法及時準備出題等工作」以及「即便能提前進行第一次考試,第二次考試也無法提前」等意見。
また、教員の採用倍率が3年連続で過去最低となるなか「試験を前倒ししても受験者が減ったり、辞退者が出たりして効果が見極められない」など、そもそも前倒しの効果に疑問の声もあがっていました
此外,在教師錄取倍率連續三年創下歷史新低的情況下,有人質疑提前考試的效果,指出「即使提前考試,考生人數減少或出現棄考者,效果也難以看出」。
文部科学省は「引き続き、試験の前倒しは検討してほしい
また、
大学3
年生の
うちに
試験の
一部を
受けられるようにする
など、
自治体の
実情に
応じて
選考方法の
工夫に
取り組み、
志願者確保に
努めてほしい」としています
此外,還希望能夠根據地方自治體的實際情況,努力改進選拔方法,例如在大學三年級時能夠參加部分考試,以確保志願者的招募。
専門家「効果ないと判断したところ多いのでは」
教員の養成制度に詳しい東京学芸大学の岩田康之教授は、国からのさらなる採用試験の前倒しの要請に応じた自治体が一部にとどまったことについて「これまで試験日程を早めても、うまくいかなかった自治体や混乱が生じた自治体があり、効果がないと判断したところが多いのではないか」と分析しています
專家「判斷效果不佳的地方很多」對於教師培訓制度詳悉的東京學藝大學岩田康之教授表示,關於只有部分地方政府響應國家提前招聘考試的要求,他分析道:「至今即使提前考試日程,也有不順利的地方政府或出現混亂的地方政府,判斷效果不佳的地方很多。」
一方で、大学3年生向けの選考など採用試験の多様化が進んでいることについては「できることをあの手この手で取り入れていて危機感の高さの表れだ」と理解を示す一方で、「自治体ごとに取り組みが違ううえ、同じ自治体でも年度によって変わり、受験をする人にとっては混乱が大きい
另一方面,對於針對大學三年級學生的選拔等招聘考試的多樣化進展,他表示理解,認為這是「用各種方法引入可行措施,體現出高度的危機意識」,但同時指出「每個地方政府的做法不同,即使是同一地方政府,每年也會有所變化,對於應試者來說,這會帶來很大的混亂」。
学生にとっては
受験に
二の足を
踏む理由になりかねない」と
懸念しています
學生可能會因為這個原因而對考試裹足不前,這令人擔憂。
そのうえで国や自治体が取り組むべきこととして「学生は、教育の中身や設備、人材の確保状況などをしっかり見ている
在此基礎上,國家和地方政府應該努力的事情是「學生正在仔細觀察教育的內容、設施和人才的確保情況
将来性を
感じるような
攻めの
教育を
行っていることをアピールすることが
大事だ
同時に子どものきめ
細やかなサポートをして
いくために
人の
配置を
手厚くし、
先生の
負担を
減らすことも
重要だ」と
話しています
同時也應該加強人員配置,以便對孩子進行細緻的支持,減輕老師的負擔,這也是很重要的。」
そして岩田教授は、深刻化する教員のなり手不足の改善は喫緊の課題だとして「労働力市場全体の中で選ばれる教職を作り直すことが必要な時期に来ている
而岩田教授指出,改善教師短缺問題已是當務之急,「現在是時候重塑教職,使其在整個勞動力市場中更具吸引力。」
採用の
仕組みを
変えるだけではなく、
これからの
教育を
どうするか、
その担い手をどう
確保するかを
議論することが
必要だ」と
話しています
他說:「不僅要改變招聘機制,還需要討論未來的教育應該怎麼做,以及如何確保其承擔者。」
公立学校 教員4700人以上不足 調査も
教職員組合の調査で全国の公立学校では、去年少なくとも4700人以上の教員が不足しているとされています
根據教職員工會的調查,全國公立學校至少有4700名以上的教師短缺。
全日本教職員組合は毎年、教員不足の状況を調査していて、去年10月時点の教育委員会もしくは組合員から回答が得られた都道府県と政令市のあわせて45の教育委員会の結果をまとめています
全日本教職員工會每年調查教師不足的情況,並總結去年10月時點從教育委員會或工會成員獲得回覆的都道府縣和政令市共45個教育委員會的結果。
それによりますと、各教育委員会の計画に対し不足している教員の数は、▼小学校で2241人、▼中学校で1294人、▼高校で383人、▼特別支援学校で506人などと全国の公立学校で少なくとも4714人に上るということです
根據此,各教育委員會的計劃中缺少的教師人數為:小學2241人,中學1294人,高中383人,特殊支援學校506人等,全國公立學校至少缺少4714人。
前の年の調査でも回答した34の教育委員会に限定して比較すると、不足は3125人となり1年で1
將去年調查中回答的34個教育委員會限制比較,不足為3125人,1年內1
2
倍に
増えています
現場の教員からは「教員が未配置のため、ドミノ倒しのように病気休職者が出ている」といった声や、「欠員が出ないように教育委員会が責任をもって採用してほしい」などといった意見が寄せられたということで、教員をどう確保していくかが課題となっています
現場的教師表示:「由於教師未配置,導致如多米諾骨牌般出現病假休職者」,以及「希望教育委員會負責任地進行招聘以避免出現空缺」等意見湧現,因此如何確保教師成為課題。
3年生で内定出す自治体も “優秀な学生を”
教員採用試験の前倒しが一部の自治体にとどまる一方、大学3年生の段階で受験機会を設ける動きが広がっていて、3年生のうちに内定まで出す自治体もあります
有些地方政府在大三時就給予內定 為了優秀的學生 教員招聘考試提前的情況僅限於部分地方政府,但設置大學三年級學生參加考試機會的動向正在擴大,也有地方政府在大三時就給予內定。
NHKが各都道府県と政令市など68の教育委員会に調査したところ、今年度大学3年生の段階から試験の一部を受験できる自治体は全体の8割を超える58にのぼり、神奈川県や新潟県、高知県など6つの自治体では内定まで出しています
NHK調查了包括各都道府縣和政令市在內的68個教育委員會,發現今年度從大學三年級階段就可以參加部分考試的自治體超過了全體的8成,達到了58個,包括神奈川縣、新潟縣、高知縣等6個自治體甚至已經給出了內定。
これらの自治体では大学から推薦を得た上で、内定後、その自治体で教員になることが受験の際の条件となっていて、自治体側は優秀な学生をいち早く獲得できる一方、受験する側もメリットを感じています
這些自治體以從大學獲得推薦作為條件,在內定後成為該自治體的教師,這樣的條件使得自治體能夠更早獲得優秀的學生,而參加考試的人也感受到其中的好處。
内定者「受験生にとってはチャンス」
その1つ、横浜市では一昨年度から導入し、大学3年生に事実上の内定を出しています
內定者「對於考生來說是個機會」其中之一,橫濱市從前一年度開始引入,事實上給予大學三年級學生內定。
今月から横浜市内の小学校で新人の教員として働き始めた藤田真帆さん(22)も大学3年生の時に導入されたばかりの採用試験を受験しました
本月開始在橫濱市內的小學擔任新進教師的藤田真帆(22歲)也是在大學三年級時參加了剛剛導入的招聘考試。
横浜市では、通常の採用試験は7月に行われているため、その前の6月に行われる教育実習の影響を懸念したといいます
據說,由於橫濱市通常在7月舉行招聘考試,他們擔心在此之前6月舉行的教育實習會產生影響。
実際、藤田さんが内定をもらったあと大学4年生の時に行った教育実習は、採用試験前日まで実習があったといいます
事實上,藤田先生在獲得內定後的大學四年級時進行的教育實習,一直到錄用考試前一天都有實習。
藤田さんはこの時に受験していれば、採用試験の準備が十分にできないだけでなく、教育実習自体にも専念できなかったかもしれないと振り返ります
藤田先生回想,如果當時參加考試,不僅無法充分準備錄用考試,甚至可能無法專心於教育實習本身。
藤田さんは4年生の時の空いた時間を活用して、フリースクールに通う子どもの支援活動にも参加したということで、実際に働く意識を持ちながら学生生活を過ごせたといいます
據說,藤田先生在大學四年級時利用空閒時間參加了支持就讀自由學校的兒童的活動,並且在學生生活中能夠懷著實際工作的意識度過。
藤田さん「試験に合格したからこそ、その後の大学の学びでは1年後にこういうことをしなければいけないんだという実感を持つことができた
藤田先生:「正是因為通過了考試,才能在大學的學習中感受到一年後必須要做到這樣的事情。」
こうした
採用形態は
受験生にとっては
チャンスが
増えるうえ、
試験を
行う自治体に
目を
向けるきっかけに
なると
思う」
1次試験 5月前倒しの自治体 準備急ぐ
国の要請に応じて今年度、教員採用試験の1次試験を5月に前倒しして行う自治体では準備を急いでいます
這種採用形式不僅增加了考生的機會,還使他們關注到舉行考試的地方自治體。應國家的要求,今年度將教師招聘考試的第一次考試提前至5月舉行的地方自治體正在加緊準備。
このうち山口県は、これまでより2か月ほど早め全国で最も早い5月10日に行うことにしていて、15日も午前中から職員が出願書類に記入漏れがないかなどを確認していました
其中山口縣決定將比以往提前約2個月,於全國最早的5月10日進行,15日也有職員從上午開始檢查申請文件是否有遺漏。
県教育委員会によりますと、昨年度の教員採用試験の志願者数は1032人と過去最少となり、10年前と比べて3分2近くに減っています
根據縣教育委員會的資料,去年度的教師招聘考試申請人數為1032人,創下歷史新低,與10年前相比減少了將近三分之二。
このため、山口県では去年の夏、試験を5月に前倒しすることを決めて準備を進めてきたほか、今年度はさらに大学3年生が1次試験を受けられるようにしました
為此,山口縣在去年夏天決定將考試提前到五月進行準備,此外,今年度還允許大學三年級學生參加第一次考試。
山口県教育庁の安武宏典教職員課長は「教育の質を担保するために志願者を確保することは喫緊の課題だと認識している
山口縣教育廳的安武宏典教職員課長表示:「為了保障教育質量,我們認識到確保志願者是一個緊迫的課題。」
5
月への
早期化の
効果は
分析できていないが、
何もしないよりは
実施することで
成果が
得られることに
期待したい」と
話しています
雖然無法分析提前到5月的效果,但希望通過實施能夠取得比什麼都不做更好的成果。