Japanese News: 【速報中】トランプ大統領 USスチール買収めぐり製鉄所で演説

日本にっぽん製鉄せいてつによるUSスチールの買収ばいしゅう計画けいかくをめぐり、トランプ大統領だいとうりょうは日本にっぽん時間じかんの6時じ40分ふんすぎから東部とうぶペンシルベニア州しゅうピッツバーグの郊外こうがいにあるUSスチールの製鉄せいてつ所しょでの集会しゅうかいで演説えんぜつを始はじめました。

トランプ大統領だいとうりょうが買収ばいしゅう計画けいかくについてどのような判断はんだんを示しめすのか、発言はつげん内容ないようが注目ちゅうもくされます。

《トランプ大統領だいとうりょうの演説えんぜつ》

「アメリカの会社かいしゃであり続つづける」

トランプ大統領だいとうりょうは、演説えんぜつで「われわれは、きょう、歴史れきしあるアメリカ企業きぎょうがアメリカ企業きぎょうであり続つづけることを保証ほしょうする大おおきな合意ごういを祝いわうためにここにいる。

アメリカの会社かいしゃであり続つづける」と述のべました。

「多おおくのお金おかねが入はいってくるわれわれは大だい成功せいこうするだろう」

「皆みな、幸しあわせになるだろう。

多おおくのお金おかねが入はいってくる。本当ほんとうにたくさんのお金おかねだ。われわれは大だい成功せいこうするだろう。まだ始はじまったばかりだ。これからを見みていてほしい」

「森もり副ふく会長かいちょうありがとう」

「森もり副ふく会長かいちょう、ありがとう。

すばらしい人物じんぶつだ。彼かれはとても尊敬そんけいされている。これは彼かれにとってすばらしいプロジェクトになる」

「すばらしいパートナーを得える」

「われわれはすばらしいパートナーを得えることになる。

短期間たんきかんですばらしい会社かいしゃになるだろう」と述のべました。

「日本にっぽん製鉄せいてつが140億おくドルを投資とうしすると約束やくそく」

「日本にっぽん製鉄せいてつが今後こんご、140億おくドルを投資とうしすると約束やくそくした。

ペンシルベニア州しゅうで史上しじょう最大さいだいの投資とうしであり、鉄鋼てっこう産業さんぎょう史上しじょう最大さいだいの投資とうしになる」

鉄鋼てっこう製品せいひんへの追加ついか関税かんぜい 25％から50％に引き上ひきあげ表明ひょうめい

トランプ大統領だいとうりょうは演説えんぜつで、アメリカに輸入ゆにゅうされる鉄鋼てっこう製品せいひんへの追加ついか関税かんぜいを25％から50％に引き上ひきあげると表明ひょうめいしました。

「USスチールはアメリカにコントロールされ続つづける」

「最もっとも重要じゅうようなことは、USスチールがアメリカにコントロールされ続つづけるということだ。

そうでなければ、私わたしは取り引とりひきしなかった」

「全ぜん従業じゅうぎょう員いん 5000ドルのボーナス」

「USスチールは、現在げんざい稼働かどうしているすべての高こう炉ろについて、今後こんご少すくなくとも10年間ねんかんはフル稼働かどうで維持いじすることになる。

それは約束やくそくされたことだ。解雇かいこも、外部がいぶ委託いたくも一切いっさい行おこなわれない。そして、USスチールのすべての従業じゅうぎょう員いんは、正当せいとうな評価ひょうかとして、5000ドルのボーナスを受け取うけとることになる」

「日本にっぽん製鉄せいてつは何なん度ども私わたしに頼たのんできた」

「日本にっぽん製鉄せいてつについて説明せつめいしなければならない。

彼かれらは何なん度ども私わたしに頼たのんできて、そのたびに私わたしはありえないと拒こばんできた。そして4度目どめくらいのあとに私わたしは『彼かれらは本当ほんとうにすばらしいことをやりたいと思おもっている』と言いった」と述のべました。

そのうえで集あつまった労働ろうどう者しゃに対にたいし「彼かれらは数すう十じゅう億おくドルをこの工場こうじょうやほかの工場こうじょうに投とうじるとしている。

そして素晴すばらしいことに、あなたたちがコントロールし続つづけることになるし、ほかの誰だれもこんなに資金しきんを投とうじない。そして、彼かれらがやってくるたびに取り引とりひきの条件じょうけんは労働ろうどう者しゃにとってよいものになった」

日本にっぽん製鉄せいてつ森高もりたか弘ひろし副ふく会長かいちょう「世界せかいで最高さいこうの鉄鋼てっこうメーカーに」

日本にっぽん製鉄せいてつの森高もりたか弘ひろし副ふく会長かいちょうは、日本にっぽん時間じかんの31日にち午前ごぜん5時じ前まえにアメリカ東部とうぶで行おこなわれるトランプ大統領だいとうりょうが参加さんかする集会しゅうかいの会場かいじょうであいさつし、「USスチールと日本にっぽん製鉄せいてつのパートナーシップが、次世代じせだいの鉄鋼てっこう業ぎょうにとってゲームチェンジャーとなることを確信かくしんしています。

われわれのパートナーシップを認みとめることで会社かいしゃの未来みらいを確たしかなものにしてくれたトランプ大統領だいとうりょうがいなければ、私わたしたちは今日きょうここにいません」と述のべました。

その上うえで「USスチールを世界せかいの舞台ぶたいに引き上ひきあげるための大だい規模きぼな投資とうしを開始かいしします。

アメリカ、そして世界せかいで最高さいこうの鉄鋼てっこうメーカーになるために共ともに強つよくなりましょう」と述のべました。

ホワイトハウスが声明せいめい「パートナーシップを支持しじ」

日本にっぽん製鉄せいてつによるUSスチールの買収ばいしゅう計画けいかくをめぐり、アメリカのトランプ大統領だいとうりょうが東部とうぶペンシルベニア州しゅうの集会しゅうかいで演説えんぜつを行おこなうのに先立さきだち、ホワイトハウスは、「トランプ大統領だいとうりょうのビジョンがアメリカの産業さんぎょうを活性かっせい化かさせている」と題だいする声明せいめいを発表はっぴょうしました。

声明せいめいでは「トランプ大統領だいとうりょうはペンシルベニアに向むかい、そこで仲介ちゅうかいしたUSスチールと日本にっぽん製鉄せいてつのパートナーシップを支持しじすることになるだろう。

140億おくドルの投資とうしは少すくなくとも7万まん人にんの雇用こようを創出そうしゅつし、今後こんご、何なん十じゅう年ねんにもわたって鉄鋼てっこうがアメリカで生産せいさんされることを保証ほしょうすることになる」としています。

【解説かいせつ】買収ばいしゅうは認みとめられたのか（午前ごぜん7時じのニュースで放送ほうそう）

Q。

トランプ大統領だいとうりょう、結局けっきょく、買収ばいしゅうを認みとめられたんですか？

A。

トランプ大統領だいとうりょう、午前ごぜん6時じ40分ふんすぎから演説えんぜつを始はじめて、まだ続つづいている。

買収ばいしゅうを完全かんぜんに認みとめたかどうかはまだ明確めいかくな発言はつげんがない。

発言はつげんでは「われわれは、31日にち、歴史れきしあるアメリカ企業きぎょうがアメリカ企業きぎょうであり続つづけることを保証ほしょうする大おおきな合意ごういを祝いわうためにここにいる」と述のべたほか、「われわれはすばらしいパートナーを得えることになる。短期間たんきかんですばらしい会社かいしゃになるだろう」と述のべた。

日本にっぽん製鉄せいてつによるUSスチールへの巨額きょがくの投資とうしを引き出ひきだしたこと、パートナーシップを承認しょうにんする考かんがえを強調きょうちょうした。

ホワイトハウスは演説えんぜつに先立さきだち声明せいめいを発表はっぴょう。

「大統領だいとうりょうが仲介ちゅうかいしたUSスチールと日本にっぽん製鉄せいてつのパートナーシップを支持しじすることになるだ　ろう。

140億おくドルの投資とうしは少すくなくとも7万まん人にんの雇用こようを創出そうしゅつし、今後こんご、何なん十じゅう年ねんにもわたって鉄鋼てっこうがアメリカで生産せいさんされることを保証ほしょうすることになる」としている。

事前じぜんの情報じょうほうではアメリカ政府せいふがなんらか経営けいえいに関与かんよすることを条件じょうけんに買収ばいしゅうを認みとめるとの方向ほうこうだったが、詳細しょうさいはまだ分わかっていない。

ただ、トランプ大統領だいとうりょうはアメリカがコントロールを続つづけると発言はつげんしており、なんらかここが盛り込もりこまれたのだとみられる。

Q。

つづいて、岩間いわまさん、日本にっぽん製鉄せいてつの受け止うけとめは？

A。

日本にっぽん製鉄せいてつの森もり副ふく会長かいちょうはトランプ大統領だいとうりょうの演説えんぜつに先立さきだって、集会しゅうかいであいさつし、USスチールとのパートナーシップを認みとめた大統領だいとうりょうに感謝かんしゃのことばを述のべました。

ただ、演説えんぜつでのトランプ大統領だいとうりょうの発言はつげんからは、会社かいしゃが求もとめる完全かんぜん子会社こがいしゃ化かという形かたちでの　買収ばいしゅうが認みとめられたかどうかは、さだかではありません。

会社かいしゃ側がわとしては、これまでの交渉こうしょうでトランプ大統領だいとうりょうからの理解りかいは得えられてきたとみています。

というのは、水面すいめん下かの交渉こうしょうで、買収ばいしゅうの実現じつげんに向むけて、巨額きょがくの追加ついか投資とうしを提案ていあんし、手応てごたえを感かんじているからです。

日本にっぽん製鉄せいてつにとって、安定あんてい的てきな成長せいちょうが見込みこめるアメリカは重要じゅうよう市場しじょうです。

会社かいしゃの計画けいかくに沿そった形かたちで買収ばいしゅうが認みとめられれば、アメリカでの事業じぎょう拡大かくだいに向むけてUSスチールを子会社こがいしゃ化かした上うえで、大だい規模きぼ投資とうしを行おこない、最新さいしん設備せつびの導入どうにゅうなどで競争きょうそう力りょくを高たかめたい考かんがえです。

日本にっぽん製鉄せいてつによるUSスチールの買収ばいしゅう計画けいかくについて、トランプ大統領だいとうりょうは今月こんげつ23日にち、自身じしんのSNSに投稿とうこうし、両社りょうしゃのパートナーシップを承認しょうにんする意向いこうを明あきらかにする一方いっぽうで、25日にちには「アメリカによって支配しはいされることになるだろう」などと述のべました。

パートナーシップの意味いみや会社かいしゃの所有しょゆう形態けいたいについて詳くわしいことは明あきらかにされていません。

こうした中なか、トランプ大統領だいとうりょうは東部とうぶペンシルベニア州しゅうピッツバーグの郊外こうがいにあるUSスチールの製鉄せいてつ所しょを訪おとずれ、集会しゅうかいで演説えんぜつします。

演説えんぜつは現地げんち時間じかん30日にち午後ごご5時じごろ、日本にっぽん時間じかんの31日にち午前ごぜん6時じごろから行おこなわれる予定よていで、USスチールの従業じゅうぎょう員いんや地元じもとの関係かんけい者しゃなど、およそ3000人にんが参加さんかする見込みこみだということです。

アメリカのメディア、ブルームバーグは29日にち、事情じじょうに詳くわしい関係かんけい者しゃの話はなしとして、USスチールの取締役とりしまりやくの選任せんにんや解任かいにんなど、経営けいえいの重要じゅうよう事項じこうについて拒否きょひ権けんを行使こうしできる「黄金おうごん株かぶ」や、それに似にた権限けんげんをアメリカ政府せいふが取得しゅとくする可能かのう性せいがあると報ほうじました。

ペンシルベニア州しゅう選出せんしゅつで与党よとう・共和党きょうわとうのマコーミック上院じょういん議員ぎいんは27日にち、アメリカの経済けいざいチャンネル、CNBCのインタビューで「USスチールの経営けいえい体制たいせいはやや独特どくとくなものになる」と述のべたうえで、アメリカ政府せいふと日本にっぽん製鉄せいてつの間まで国家こっか安全あんぜん保障ほしょう協定きょうていを結むすび、アメリカ政府せいふが経営けいえいに一定いってい程度ていど、関与かんよすることになるという認識にんしきを示しめしました。

日本にっぽん製鉄せいてつとしては、当初とうしょの計画けいかくどおり完全かんぜん子会社こがいしゃ化かを目指めざす中なかで、トランプ大統領だいとうりょうが集会しゅうかいで買収ばいしゅう計画けいかくについてどのような判断はんだんを示しめすのか、発言はつげん内容ないようが注目ちゅうもくされます。

買収ばいしゅう計画けいかくめぐる経緯けいいと焦点しょうてん

日本にっぽん製鉄せいてつが、アメリカの大手おおて鉄鋼てっこうメーカー「USスチール」の買収ばいしゅう計画けいかくを発表はっぴょうしたのは、おととし12月つきでした。

しかし、バイデン前ぜん政権せいけんのもとで買収ばいしゅう計画けいかくを審査しんさしたアメリカ政府せいふのCFIUS＝対たい米べい外国がいこく投資とうし委員いいん会かいは全会ぜんかい一致いっちに至いたらず、バイデン前ぜん大統領だいとうりょうはことし1月つき、国家こっか安全あんぜん保障ほしょう上じょうの懸念けねんを理由りゆうに買収ばいしゅう計画けいかくに対にたいする禁止きんし命令めいれいを出だしました。

これにより買収ばいしゅうの実現じつげんは極きわめて難むずかしい状況じょうきょうに追い込おいこまれましたが、トランプ大統領だいとうりょうの就任しゅうにんが大おおきな転機てんきとなりました。

トランプ大統領だいとうりょうはことし2月つきに行おこなわれた石破いしば総理そうり大臣だいじんとの会談かいだん後ごの記者きしゃ会見かいけんで、買収ばいしゅう計画けいかくについて「買収ばいしゅうではなく、多額たがくの投資とうしを行おこなうことで合意ごういした」と述のべ、日本にっぽん製鉄せいてつの幹部かんぶと協議きょうぎする考かんがえを示しめしました。

会社かいしゃは、バイデン前ぜん大統領だいとうりょうの禁止きんし命令めいれいは違法いほうな政治せいじ的てき介入かいにゅうだとして裁判さいばんを起おこしてはいましたが、司法しほうの場ばで大統領だいとうりょうの決定けっていを覆くつがえすのは難むずかしいという見方みかたが大勢たいせいだっただけにトランプ大統領だいとうりょうとの協議きょうぎ次第しだいでは、買収ばいしゅうの実現じつげんに向むけて新あらたな道みちが開あけたという受け止うけとめが広ひろがりました。

そして、先月せんげつ7日にち、トランプ大統領だいとうりょうはCFIUSに対にたいし、買収ばいしゅう計画けいかくを再さい審査しんさするよう指示しじ。

専門せんもん家かによりますと、CFIUSが一度いちど審査しんさを終おえた案件あんけんを再さい審査しんさするのは極きわめて異例いれいです。

一方いっぽうで、トランプ大統領だいとうりょうは2日にち後ごの先月せんげつ9日にちには、USスチールについて「長ながい間ま、世界一せかいいちの企業きぎょうだった。

だから日本にっぽんに渡わたるのは見みたくない。日本にっぽんのことは好すきだが、とても特別とくべつな会社かいしゃだ」と述のべるなど、日本にっぽん製鉄せいてつが子会社こがいしゃ化かする形かたちでの買収ばいしゅうは認みとめないという考かんがえを繰り返くりかえし示しめしてきました。

これに対にたいし、日本にっぽん製鉄せいてつの今井いまい正ただし社長しゃちょうは今月こんげつ9日にちの決算けっさん会見かいけんで、「完全かんぜん子会社こがいしゃ化かが交渉こうしょうの出発しゅっぱつ点てんというのは変かわっていない。

ただ、アメリカ政府せいふやトランプ大統領だいとうりょうとの交渉こうしょうでどこまで許ゆるされるのか、真摯しんし（しんし）に詰つめながら、さまざまな提案ていあんをしている最中さいちゅうだ」と述のべ、USスチールの完全かんぜん子会社こがいしゃ化かを目指めざす方針ほうしんを前提ぜんていとして交渉こうしょうしていく考かんがえを改あらためて示しめしました。

交渉こうしょうが最終さいしゅう局面きょくめんを迎むかえる中なか、トランプ大統領だいとうりょうは今月こんげつ23日にち、自身じしんのSNSに両社りょうしゃのパートナーシップを承認しょうにんする意向いこうを明あきらかにし、買収ばいしゅうの実現じつげんに向むけて前進ぜんしんがあったという受け止うけとめが広ひろがりました。

一方いっぽう、トランプ大統領だいとうりょうは2日にち後ごの今月こんげつ25日にちには記者きしゃ団だんに対にたいし、USスチールは「アメリカによって支配しはいされることになるだろう」と述のべるとともに日本にっぽん製鉄せいてつについては「部分ぶぶん的てきな所有しょゆう権けんをもつ」と述のべ、会社かいしゃが求もとめてきた完全かんぜん子会社こがいしゃ化かでの買収ばいしゅうとは隔へだたりが残のこっていることを示唆しさしました。

こうした中なか、トランプ大統領だいとうりょうと日本にっぽん製鉄せいてつが株式かぶしきの取得しゅとく比率ひりつなどで折り合おりあいをつけられるかが焦点しょうてんとなってきました。

日本にっぽん製鉄せいてつのUSスチール投資とうし計画けいかくとは

日本にっぽん製鉄せいてつは、「USスチール」の買収ばいしゅう計画けいかくへの理解りかいを得えようと、バイデン前ぜん大統領だいとうりょうの時ときにも雇用こようの創出そうしゅつや製鉄せいてつ所しょの設備せつびの新設しんせつなどの費用ひようとして、少すくなくともあわせて27億おくドル、日本にっぽん円えんでおよそ3900億おく円えんの投資とうしを行おこなう方針ほうしんを明あきらかにしていました。

さらに国家こっか安全あんぜん保障ほしょう上じょうの懸念けねんを払拭ふっしょく（ふっしょく）しようと、経営けいえい体制たいせいについても取締役とりしまりやくの過か半数はんすうをアメリカ国籍こくせきとすることや、経営けいえい陣じんの中枢ちゅうすうメンバーをアメリカ国籍こくせきとする方針ほうしんを去年きょねん9月つきに明あきらかにしていました。

しかし、買収ばいしゅうへの理解りかいは得えられず、バイデン前ぜん大統領だいとうりょうはことし1月つき、買収ばいしゅう計画けいかくに禁止きんし命令めいれいを出だしていました。

その後そのご、トランプ大統領だいとうりょうが就任しゅうにんしたことを転機てんきとして、日本にっぽん製鉄せいてつは再ふたたび買収ばいしゅうの実現じつげんに向むけて働はたらきかけを行おこない、アメリカ側がわとの交渉こうしょうでは買収ばいしゅうが承認しょうにんされた場合ばあいに数すう兆ちょう円えん規模きぼの巨額きょがくの追加ついか投資とうしを行おこなう方針ほうしんを伝つたえていました。

トランプ政権せいけんが貿易ぼうえき赤字あかじの削減さくげんや国内こくないへの製造せいぞう業ぎょう回帰かいきに向むけてアメリカでの鉄鋼てっこう生産せいさんの強化きょうかを訴うったえ続つづける中なか、日本にっぽん製鉄せいてつの巨額きょがく投資とうしを伴ともなった買収ばいしゅう計画けいかくが受け入うけいれられるかが注目ちゅうもくされていました。

なぜ完全かんぜん子会社こがいしゃ化か目指めざすのか

日本にっぽん製鉄せいてつがUSスチールの完全かんぜん子会社こがいしゃ化かを目指めざすのは、迅速じんそくな意思いし決定けっていのもと、巨額きょがくの投資とうしを行おこなえる環境かんきょうを作つくるとともに、技術ぎじゅつ流出りゅうしゅつのリスクを懸念けねんすることなく、機密きみつ性せいの高たかい独自どくじ技術ぎじゅつを移転いてんできるようにしたいというねらいがあるからです。

例たとえば、アメリカで需要じゅようが高たかまっているハイブリッド車しゃや電気でんき自動車じどうしゃのモーターに必要ひつような付加ふか価値かちの高たかい製品せいひんでは、日本にっぽん製鉄せいてつが技術ぎじゅつ的てきな強つよみを持もっていて、この技術ぎじゅつをUSスチールに移転いてんできれば、競争きょうそう力りょくの強化きょうかにつながるとみています。