防衛省は、
陸上自衛隊の
輸送機オスプレイの
佐賀県への
配備を9
日から
始め、
最初の
機体が
佐賀駐屯地に
到着しました
防衛省已於9日開始將陸上自衛隊的運輸機魚鷹(Osprey)部署至佐賀縣,首架機體已抵達佐賀駐屯地。
最初の機体が佐賀駐屯地に
防衛省は、千葉県の木更津駐屯地に暫定的に配備しているオスプレイ17機について、佐賀空港の西側に新たに整備した佐賀駐屯地に移して配備する計画です
防衛省計劃將目前暫時部署在千葉縣木更津駐屯地的17架魚鷹運輸機,轉移部署到新設於佐賀機場西側的佐賀駐屯地。
佐賀駐屯地には9日午前10時20分ごろ、最初の1機が経由地の熊本県の高遊原分屯地から飛行してきました
9日上午10點20分左右,第一架飛機從經過地熊本縣的高遊原分屯地飛抵佐賀駐屯地。
防衛省は残りの16機についても来月中旬にかけて順次、配備するとしていて木更津駐屯地では9日午前11時前にオスプレイ1機が離陸し、経由地の高遊原分屯地に向けて飛行しました
防衛省也計劃在下個月中旬之前,依次部署剩下的16架飛機。在木更津駐屯地,9日上午11點前有一架魚鷹運輸機起飛,前往中途經停的高遊原分屯地。
オスプレイは、2007年にアメリカ軍で運用が開始されて以降、機体が大破するなどの重大事故が繰り返し起きていて、おととしには鹿児島県屋久島沖でアメリカ軍の機体が墜落し乗員8人が死亡しています
自2007年美國軍方開始運用魚鷹機以來,已多次發生機體嚴重損壞等重大事故,前年美國軍方的一架魚鷹機在鹿兒島縣屋久島近海墜毀,造成8名機組人員死亡。
防衛省は、オスプレイの佐賀県への配備について、南西地域の防衛体制を強化するためとしていて、「飛行の安全を最優先に配備を進めていく」としています
防衛省表示,關於將魚鷹運輸機部署至佐賀縣,是為了加強西南地區的防衛體制,並強調「將以飛行安全為最優先推進部署」。
佐賀駐屯地に配備するねらい
防衛省は、中国軍が海洋進出の動きを強める中、南西地域の防衛体制の強化を進めていて、その一環として、輸送機のオスプレイを佐賀駐屯地に配備するとしています
國防省的目的是將魚鷹運輸機部署到佐賀駐屯地,作為加強西南地區防衛體制的一環,因為中國軍隊正在加強向海洋的擴張行動。
オスプレイでの輸送を想定しているのが、離島の防衛を主な任務とする「水陸機動団」です
預計使用魚鷹運輸的是以離島防衛為主要任務的「水陸機動團」。
水陸機動団は長崎県佐世保市の相浦駐屯地に主力部隊が置かれていて、佐賀駐屯地からは直線距離でおよそ60キロと近いことから、オスプレイを使ってより迅速に部隊を離島に運ぶことができるとしています
水陸機動團的主力部隊駐紮在長崎縣佐世保市的相浦駐屯地,距離佐賀駐屯地直線距離約60公里,因此可以利用魚鷹運輸機更迅速地將部隊運送到離島。
オスプレイは最高速度がおよそ500キロ、航続距離がおよそ2600キロで、CH47輸送ヘリコプターと比べ速度はおよそ2倍、航続距離はおよそ3倍あります
魚鷹運輸機的最高時速約為500公里,續航距離約為2600公里,與CH47運輸直升機相比,速度約為其兩倍,續航距離約為其三倍。
防衛省によりますと、佐賀駐屯地から日本の最も西にある沖縄県の与那国島へは、CH47輸送ヘリコプターが途中の給油も含めておよそ7時間かかるのに対して、オスプレイは給油をせずにおよそ3時間半で移動できるということです
根據防衛省的說法,從佐賀駐屯地到日本最西端的沖繩縣與那國島,CH47運輸直升機包括途中加油大約需要7個小時,而魚鷹運輸機則無需加油即可在約3個半小時內抵達。
中谷防衛大臣は8日の記者会見で「わが国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しており、南西地域を含む島しょ防衛能力の強化は喫緊の課題となっている
中谷防衛大臣在8日的記者會上表示:「圍繞我國的安全保障環境日益嚴峻,包括西南地區在內的島嶼防衛能力強化已成為當務之急。」
オスプレイの
佐賀駐屯地への
配備は、
水陸機動団の
部隊と
一体的に
運用できる体制を
構築し、
島しょ防衛能力の
強化を
実現する
上で
極めて大きな意義を
持つ」と
述べています
奧斯普雷運輸機部署到佐賀駐屯地,建立能與水陸機動團部隊一體運用的體制,對於強化島嶼防衛能力具有極其重大的意義。
橘官房副長官「防衛能力強化実現に大きな意義」
橘官房副長官は記者会見で「戦後最も厳しく複雑な安全保障環境を踏まえれば、配備は南西地域を含む島しょ防衛能力の強化を実現するうえで大きな意義を持ち、災害救援や救急患者の輸送の観点からも有益だ」と説明しました
橘官房副長官表示:「加強防衛能力具有重大意義」 橘官房副長官在記者會上說:「鑒於戰後最嚴峻且複雜的安全保障環境,此次部署對於實現包括西南地區在內的島嶼防衛能力強化具有重大意義,從災害救援及急救病患運送的角度來看也十分有益。」
そのうえで「オスプレイの安全性はこれまでも累次の機会に確認しているが、今後とも地元のさまざまな声に真摯(しんし)に耳を傾け安全確保に万全を期すとともに丁寧な説明を尽くしていく」と述べました
此外,他表示:「關於魚鷹運輸機的安全性,過去也已在多次場合進行確認,今後也將誠摯傾聽當地各方聲音,竭盡全力確保安全,同時也會進行詳細的說明。」
10年越しの配備計画
防衛省がオスプレイの佐賀県への配備計画を明らかにしたのは、11年前の2014年7月です
國防省公開將魚鷹運輸機部署到佐賀縣的計畫,是在11年前的2014年7月,這是一項歷經10年的部署計畫。
佐賀空港は、離島の防衛を担う水陸機動団が配備されている長崎県佐世保市に近く、オスプレイの運用に必要な滑走路を有していることなどが理由でした
佐賀機場距離負責離島防衛的水陸機動團駐紮的長崎縣佐世保市很近,並且擁有運用魚鷹運輸機所需的跑道等,這些都是選擇該地點的原因。
当初は2021年度までの配備を目指していましたが、機体の安全性への不安や、漁業への影響の懸念などから地元との協議は難航しました
最初原本目標在2021年度之前部署,但由於對機體安全性的擔憂,以及對漁業影響的顧慮,與當地的協商進展困難。
このため防衛省は、千葉県木更津市に協力を要請し、陸上自衛隊のヘリコプター部隊が置かれている木更津駐屯地に5年以内を目標として暫定的な配備を行いました
因此,防衛省向千葉縣木更津市請求協助,並以5年內為目標,將陸上自衛隊直升機部隊暫時部署於木更津駐屯地。
木更津駐屯地にオスプレイが暫定配備されたのは2020年7月10日からで、7月9日は、5年以内とした目標の期限となります
奧斯普瑞(Osprey)自2020年7月10日起暫時部署於木更津駐屯地,而7月9日則是設定為五年內目標的截止日期。
これまでのオスプレイ事故
オスプレイは、2007年にアメリカ軍で運用が開始されて以降、乗員が死亡したり機体が大破したりした、最も重大な「クラスA」の事故が繰り返し起きています
自2007年美軍開始運用魚鷹運輸機以來,已多次發生機組人員死亡或機體嚴重損毀等最嚴重的「A級」事故。
2007年以降、防衛省が把握しているアメリカ軍のオスプレイの「クラスA」の事故件数は、空軍が12件、海兵隊が15件だということです
自2007年以來,根據防衛省掌握的資料,美國軍方所屬魚鷹運輸機的「A級」事故件數,空軍為12件,海軍陸戰隊為15件。
このうち、おととし11月には鹿児島県屋久島沖でアメリカ空軍の機体が墜落し、乗員8人が死亡していて、アメリカ軍はエンジンからの動力をプロペラに伝えるギアボックス内部の故障や、操縦士の判断ミスが原因だったとしています
在這之中,前年十一月在鹿兒島縣屋久島近海發生了美國空軍飛機墜毀事件,造成八名機組人員死亡。美國軍方表示,事故原因是引擎動力傳遞至螺旋槳的變速箱內部故障,以及飛行員的判斷失誤。
一方、陸上自衛隊では、去年10月、与那国駐屯地を離陸しようとした際に、パイロットの操作ミスで機体の一部が地面に接触して損傷する事故が起きています
另一方面,在陸上自衛隊中,去年十月,當一架飛機準備從與那國駐屯地起飛時,由於飛行員操作失誤,導致機體的一部分接觸到地面並造成損壞的事故發生。