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ことしの春闘は12日が集中回答日で、自動車や電機などの大手では満額を含む高い水準の回答が相次ぎました。今後はほかの大手企業にも賃上げの流れが続くとともに、この勢いが中小企業にも波及して大手との格差是正につながるかが焦点です。
最新の状況を随時更新でお伝えしていきます。
三菱ケミカル 2万6005円
化学メーカー大手の三菱ケミカルはベースアップについて組合が要求した4%を上回る4.8%で回答しました。これはひとりあたりの月額平均で1万8415円のベースアップとなります。定期昇給分を含めると、賃上げ率は7.01%、月額平均で2万6005円の賃上げとなります。会社は組合側の要求に対し、2年連続で満額回答していましたが、ことしは要求を上回る水準で回答していて、会社が発足した2017年以降、最も高い金額となっています。
トヨタ自動車は賃上げとボーナスの要求について、総額を満額回答しました。満額回答は5年連続となります。
ことしの春闘でトヨタの労働組合は「職種別」や「資格別」に賃上げの要求額を示し、最も高いケースでは月額2万4450円の賃上げを求めたほか、ボーナスは過去最高となった去年と同じ7.6か月分を求めていました。
集中回答日の12日、トヨタの東崇徳 総務・人事本部長が愛知県豊田市の本社で会見し、賃上げとボーナスの要求について総額を満額回答したことを明らかにしました。トヨタの満額回答は5年連続です。
東本部長は記者会見で「働いているメンバーの実質賃金をしっかり守って不安なく働いてほしいという思いを満額回答に込めた。物価上昇に直面している組合員を含めた働く人の不安を解消し、トヨタが世の中のブレーキ役になってはいけないという思いだ」と述べました。
日立製作所は、組合側の要求どおりベースアップ相当分として月額1万7000円の賃上げで満額回答しました。今の要求方式となった1998年以降で最も高い水準となり、満額回答は4年連続となりました。ベースアップ相当分と定期昇給を合わせた賃上げ率は平均で6.2%だということです。
NECはベースアップ相当分として組合側の要求どおり月額1万7000円の賃上げで満額回答しました。満額回答は4年連続で、要求がいまの方式になった1998年以降で最も高いとしています。ベースアップ相当分と定期昇給を含む賃上げ率は6.5%でした。
富士通は、組合側の要求どおりベースアップ相当分として月額1万7000円の賃上げで満額回答しました。要求が今の方式になった1998年以降で過去最高の水準で、満額回答は3年連続です。
日産自動車の労働組合は定期昇給分も含めた平均で前の年と同額の月額1万8000円の賃上げを要求していましたが、会社は1万6500円の賃上げで回答しました。業績の悪化を背景に満額回答にはなりませんでしたが、賃上げ率は4.5%で前の年の5%に次ぐ高い水準となっています。
大手機械メーカーの三菱重工業、川崎重工業、IHIは、いずれもベースアップに相当する月額1万5000円の賃上げでそれぞれ満額回答しました。満額回答は3年連続です。賃上げ率は、IHIが定期昇給分を含めて6.7%、川崎重工が5.8%となっています。
三菱電機は、ベースアップ相当分として月額1万5000円の賃上げを回答しました。組合側が要求した1万7000円からは下回りましたが、要求がいまの方式になった1998年以降で過去最高の水準だとしています。ベースアップと定期昇給の相当分を含めた賃上げ率は6.42%だとしています。
鉄鋼大手の神戸製鋼所は、月額1万5000円の賃上げ要求に対して、満額で回答しました。定期昇給を含めて平均の賃上げ率は6.9%となります。
東芝はベースアップ相当分として月額1万4000円の賃上げを回答しました。組合側が要求した1万7000円からは下回りましたが、要求がいまの方式になった1998年以降で過去最高の水準だとしています。ベースアップ相当分と定期昇給を合わせた賃上げ率は5.6%だとしています。
自動車や電機、鉄鋼などの労働組合の組合員、およそ200万人でつくる「金属労協」の本部です。
こちらのホワイトボードには、先ほどから大手各社の回答状況が書き込まれています。
ことしの春闘はおととしから続いてきた賃上げの勢いを「定着」させられることが焦点で、ベースアップ分として月額1万5000円を超える高い水準の賃上げ額が次々と書き込まれています。
一方で、物価高騰が続き、働く人の実質賃金は3年連続のマイナスで、物価の上昇に賃金が追いついていない状況です。
こうした中、大手と中小企業との格差是正もことしの春闘の課題で、労働団体の連合は、中小企業について全体よりも高い水準の賃上げ目標を掲げています。
労働組合の幹部は「きょうの集中回答日で大手を中心に高い水準の賃上げを勝ち取ったうえで、中小企業までその勢いを波及させ、多くの人が生活の向上を実感できるものにつなげたい」と話していました。
春闘とは多くの企業にとって新年度が始まる4月に向けて、労働組合が経営側と交渉をすることで、1956年ごろに始まったとされています。
賃金の引き上げや労働時間の短縮、育児や介護をしながらも働きやすい仕組みづくりなど、労働条件や職場の環境改善について労使で話し合って決定します。
大企業を中心に労働組合が要求書を提出するのが毎年2月ごろで、企業からの回答が3月ごろであるため春闘と呼ばれています。
春闘では連合のほか自動車や電機などの産業別労働組合が要求方針を掲げて経営側と交渉を進め、大企業を中心に回答を一斉に引き出す「集中回答日」を迎えます。
12日の「集中回答日」の結果を参考としながら、今後は中小企業でも交渉が進んでいきます。
春闘の結果は労働組合がない企業でも賃上げの参考にすることが多く、さらに、毎年夏に行われる、最低賃金の引き上げをめぐる議論にも影響を与えるため注目されます。
厚生労働省は、主要な民間企業を対象に春闘の妥結状況について1965年から集計を行っています。
春闘は1956年ごろから始まり、高い経済成長を背景に1975年までの賃上げ率は10%を超えました。
経済成長が鈍るなか賃上げ率も低下傾向となり、バブルの崩壊や経済の停滞、デフレの長期化でさらに低下し、2002年以降の賃上げ率は12年連続で1%台で推移しました。
その後、政府が経済界に対して賃上げを求めるいわゆる「官製春闘」などを背景に2020年まで7年連続で賃上げ率は2%台となりました。
その翌年の2021年は、新型コロナウイルスの影響などで1.86%でしたが、2023年はコロナ禍からの経済回復などで3.60%、2024年は物価高の影響もあり、33年ぶりに5%を超えました。
ことしの春闘の焦点は、2023年と2024年の賃上げの勢いを定着させられるかや、大手と中小企業の格差を是正できるかどうかです。
この2年の春闘での賃上げ率は、2024年が5%台,2023年は3%台とおよそ30年ぶりの高い水準となりました。
ただ、物価の高騰でその変動分を反映した実質賃金は2024年まで3年連続でマイナスです。
これを継続的なプラスとする賃金と物価の上昇の好循環につながる賃上げが求められています。
そこで、ことしの春闘で労働団体の連合は、去年に続き定期昇給分を含めて5%以上の賃上げを目標に掲げています。
連合に加盟する2900あまりの労働組合の平均の賃上げ要求は、3月3日時点で6.09%と32年ぶりに6%を超え、大企業の間では「集中回答日」を待たずに高い水準で交渉が決着する動きが出ていました。
連合の集計では去年の春闘の賃上げ率は全体では5.1%でしたが、中小企業に限ると4.45%と、0.65ポイントの開きがありました。
この開きは連合が集計を開始した1989年以降で最も大きくなっています。
連合は格差の是正に向けてことしの春闘での目標を全体では5%以上としたうえで、中小企業については6%以上、月額1万8000円以上の要求を掲げています。
連合が中小企業に向けてさらに高い要求を掲げるのは2014年以来、11年ぶりです。
連合が3月3日時点でまとめたところ、加盟する組合員300人未満の中小の1800余りの組合について、平均の要求額は月額1万7667円、率にして6.57%でした。
中小企業で労働組合がどのような回答を引き出すことができるか、注目されます。