むか〜し、むかしの さむ〜〜い きた国の おはなしです。
むか〜し、むかしの さむ〜〜い きた国の おはなしです。
けわしい 山の おくの おく、 小さな 村が ありました。
そこに、もさくと いう としよりの きこりと みのきち という わかい きこりが すんで いました。
こんやは ふぶきそうじゃな・・・・。
そうだな・・・・。 はやめに 山へ でかけようか・・・。
この おやこは ふだんは きこりを していますが、
山やまが すっぽり ゆきに つつまれる ころに なると、
てっぽうを もって りょうに でかけるのです。
二人は、おかを こえ、 たにを わたり、 山の おくへと はいって いきました。
ところが、その日に かぎって、 山どりの 一羽、 しかの 一頭も でてきません。
おかしいなぁ・・・。 どうしたんだろう・・・・・。
なに、こんな 日も あるさ。
二人は えものを さがして どんどん 山の おくへと はいって いきました。
いつの まにか、空は おもく しずんで
かぜと いっしょに ゆきが ふりはじめました。
いかん! ふって きやがった! おとう!
早く うちへ かえらんと!
とても、まにあわん! うちへ つくまでに こごえてしまう・・・・。
ちかくに きこりごやが あった はずじゃ!
ふたりは ふぶきの 山みちを あるきました。
あった! きこりごやだ! おとう! すぐ そこだ!
おもったより、早く ふぶいてきたなぁ・・・・。
あすの あさには、ふぶきも おさまるじゃろう。
すこし よこに なってた ほうが よいぞ・・・・・。
おら、火が きえない ように 見てる から、 おとうは、さきに やすんで いて くれ・・・。
チロチロと もえる いろりの火に あたり ながら、 ひるまの つかれからか、
二人は、いつの まにか ねむり こんで しまいました。
あの女は・・・
あなたは、まだ わかくて、 いのちが うつくしく かがやいて います。
こんやは、いのちを もらうのは、 やめましょう・・・・
でも・・・、この ことは、 けっして 人に はなしては、いけません。
もし・・・、だれかに はなしたら、
その ときは、あなたの うつくしい いのちも こおらせて しまいます・・・。
・・・・ゆめを みて いたのでしょうか・・・。
みのきちは、そのまま 気を うしなって しまったのです。
やがて あさになり、目がさめた みのきちは、
父の もさくが こごえ死んで いるのを 見つけました。
ふゆが すぎ、はるが きて、なつが すぎ、 やがて あきに なりました。
みのきちは、すっかり むくちに なり、 たった 一人で さびしく くらして いました。
そして、また、山やまが ゆきに つつまれる ふゆが やって きました。
だれだい?・・・ こんな じぶんに・・・・。 いま あけるよ・・・。
そこには、うつくしい むすめが たって いました。
たびの ものです。 みちに まよって なんぎを して います。
こんや だけでも とめて いただけませんか?
とつぜん あらわれた うつくしい むすめを 見た みのきちは、
かおを まっかに しながら いえの 中へ いれて あげました。
この ゆきだ・・・・。 さぞ、つめたかっただろう・・・。
ささ・・・、なにも ないけど、 あたたかい ものでも たべて・・・。
ありがとう ございます。 でも・・・、あたたかいものは、チョット・・・。
あ・・・、そうだな・・・。 あんまり、あつくてもな・・・。
そうか・・・、ねこじた・・・なんだ・・・・。
・・・すみません・・・。
むすめの なまえは、おゆきと いいました。
二人は、どちらから ともなく、 こころを よせあい、やがて ふうふと なり、
しあわせな 日々が ながれて いきました。
あの ゆきの日 いらい、 むくちだった みのきちにも、
やっと えがをが もどり ました。
ほんとうに・・・、おゆきの おかげだ・・・。
五人の 子どもにも めぐまれた 二人は、
村の 人びとも うらやむほど なかよく、 そして、よく はたらきました。
それは・・・・、しあわせな 毎日でした。
ただ・・・、しんぱいな ことに、 なつの あつい 日ざしを うけると、
おゆきは、ふらふらと たおれて しまいます。
やさしい みのきちは、そんな おゆきを たすけて、 なかよく くらして いました。
ふしぎな ことに、おゆきは みのきちの いえに きたときの まま、
いつまでも わかくて きれいでした。
そして、ある年の さむい ふゆの よる・・・。
なぁ・・・、おゆき・・・。
おまえが、よめに きてくれて、おらぁ・・・、 ほんとうに、うれしいよ・・・。
そう いえば・・・、
おまえと はじめて あったのも こんな ゆきの 日だったなぁ・・・。
おまえは、ちっとも かわらない
いまでも・・・、 あのときの ように わかくて・・・。
おとうにも、見せて やりたかった・・・・。
みのきちは、あの おそろしい ふぶきの よるの ことを
ふと おもいだしていました。
さむい よるだった・・・・。
山で ふぶかれた おらたちは、しかたなく、 きこりごやへ ひなんしたんだ。
おらぁ・・・、あんな おそろしい おもいを した ことは ねぇ・・・。
いままで だれにも いわなかったけど、 おまえの かお 見てたら おもいだした・・・。
おまえさん・・・・。
なんだい? おゆき・・・。
おまえさん・・・、その とき、 なにか やくそく しなかったかい?
わたしは、おまえさんに、 いって おいた はずだよ・・・。
おまえ・・・・
わたしが、その ときの ゆきおんなです。
あれほど、やくそくしたのに!!
とうとう はなして しまったんだね!
わたしは、いった はずです。
もし、あの ことを だれかに はなしたら、 おまえの いのちも こおらせて しまうと・・・。
でも・・・もう それは、できません・・・。
子どもたちの ことを おもうと、 わたしには できない!!
わたしが、でて いきます・・・。 子どもたちを たのみましたよ・・・。
おゆき・・・・・、おれが わるかった!! もどって きて くれ!! おゆき〜〜!!
みのきちは、いそいで、そとへ でましたが、 おゆきの すがたは、
しろい よるの 中に とけこんだ ように きえて いました。
おゆきっ〜〜〜!!
みのきちは、のこされた 子どもを おゆきの いう とおり たいせつに そだて ました。
そして・・・、おゆきと、また あえる 日を ゆめに 見つづけたのです。
きた国の ふゆの 山には、今でも、 ゆきおんなが いると 人は、いいます・・・。
ゆきおんなは、やさしい みのきちの ことが、 わすれられないのか・・・
それとも、のこした 子どもたちの ことを おもってか・・・、
ひゅう ひゅうと かなしい こえを たてながら、
ゆきの 山やまを かけ めぐって いると いう ことです。
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