米べい 対たい中国ちゅうごくへの関税かんぜい率りつ 計けい145％に 中国ちゅうごく反発はんぱつ 世界せかい経済けいざい打撃だげきに懸念けねん

トランプ政権せいけんは9日にち、貿易ぼうえき赤字あかじが大おおきい国くにや地域ちいきを対象たいしょうにした「相互そうご関税かんぜい」を課かす措置そちを発動はつどうしましたが、その後そのご、報復ほうふく措置そちをとらず協議きょうぎを要請ようせいしている国くになどに対にたいしては90日間にちかん、措置そちを停止ていしすると発表はっぴょうしました。

この間このかんは、各国かっこくに課かす関税かんぜい率りつが10％に引き下ひきさげられ、個別こべつの交渉こうしょうが進すすめられることになりますが、合意ごういできない場合ばあいは当初とうしょ設定せっていした関税かんぜい率りつに戻もどすとしています。

一方いっぽう、中国ちゅうごくについては、トランプ大統領だいとうりょうが9日にち、相互そうご関税かんぜいに対にたいして対抗たいこう措置そちをとったことを理由りゆうに「中国ちゅうごくへの関税かんぜいを125％に引き上ひきあげる」とSNSに投稿とうこうするなど強気つよきの姿勢しせいを鮮明せんめいにしています。

これについて、ホワイトハウスは10日にち、大統領だいとうりょう令れいの文書ぶんしょを公表こうひょうし中国ちゅうごくからの輸入ゆにゅう品ひんに対にたいする関税かんぜい率りつは追加ついか関税かんぜいの125％に加くわえ、3月つきまでに課かしている20％の別べつの追加ついか関税かんぜいと合あわせて145％になると説明せつめいしました。

トランプ大統領だいとうりょうは記者きしゃ団だんに対にたいし「中国ちゅうごくは長年ながねん、われわれを利用りようしてきた」と主張しゅちょうした上うえで、「中国ちゅうごくとの交渉こうしょうがうまくいくことを望のぞんでいる。

こうしたアメリカ側がわの姿勢しせいに対にたいし反発はんぱつを強つよめる中国ちゅうごくは、日本にっぽん時間じかんの10日にち午後ごご1時じすぎにアメリカからの輸入ゆにゅう品ひんに84％の追加ついか関税かんぜいを課かす措置そちを発動はつどうし、全面ぜんめん的てきに争あらそう構かまえを崩くずしていません。

こうした中なか、10日にちのニューヨーク株式かぶしき市場しじょうのダウ平均へいきん株価かぶかは一時いちじ、前日ぜんじつと比くらべて2100ドルを超こえる値下ねさがりとなるなど、金融きんゆう市場しじょうでは米べい中ちゅう貿易ぼうえき摩擦まさつが一段いちだんと激はげしくなることへの不安ふあんが再燃さいねんしています。

中国ちゅうごく 米べいから輸入ゆにゅうする映画えいが作品さくひん 本数ほんすう減げんの方針ほうしん

中国ちゅうごくとアメリカの貿易ぼうえき摩擦まさつが激化げきかする中なか、中国ちゅうごくは10日にちアメリカから輸入ゆにゅうする映画えいが作品さくひんの本数ほんすうを減へらす方針ほうしんを示しめしました。

これは、中国ちゅうごくで映画えいがの上映じょうえいなどを監督かんとくする国家こっか映画えいが局きょくの報道ほうどう官かんがコメントを発表はっぴょうし明あきらかにしたものです。

この中なかで報道ほうどう官かんは「中国ちゅうごくに対にたいして関税かんぜいを乱用らんようするアメリカ政府せいふの間違まちがった行為こういが中国ちゅうごく国内こくないの観客かんきゃくのアメリカ映画えいがへの好こう感度かんどを低下ていかさせるのは必至ひっしだ」と指摘してきしています。

さらに「中国ちゅうごくは世界せかい第だい2の映画えいが市場しじょうで一貫いっかんして高度こうどな対外たいがい開放かいほうを堅持けんじしており、世界せかいのより多おおくの国くにの優すぐれた映画えいが作品さくひんを取り入とりいれて市場しじょうのニーズを満足まんぞくさせていく」としてアメリカ以外いがいの国くにの映画えいが作品さくひんの輸入ゆにゅうを増ふやしていく考かんがえを示しめしています。

アメリカの追加ついか関税かんぜい措置そちに対にたいする対抗たいこう措置そちとみられます。

また、中国ちゅうごく文化ぶんか観光かんこう省しょうもアメリカとの経済けいざい・貿易ぼうえき関係かんけいの悪化あっかなどを理由りゆうに中国人ちゅうごくじん旅行りょこう客きゃくに対にたいしてアメリカへの渡航とこうを慎重しんちょうに判断はんだんするよう呼よびかける注意ちゅうい喚起かんきを発表はっぴょうしていて、米べい中ちゅうの対立たいりつの影響えいきょうは文化ぶんか面めんや人的じんてき往来おうらいにも拡大かくだいしています。

野党やとう・民主党みんしゅとうの次世代じせだいリーダー候補こうほ ムーア知事ちじは関税かんぜい政策せいさくを批判ひはん

アメリカ東部とうぶ、メリーランド州しゅうの知事ちじで、野党やとう・民主党みんしゅとうの次世代じせだいのリーダー候補こうほの1人にんとされるウェス・ムーア氏しが日本にっぽんを訪問ほうもんするのを前まえに10日にち、NHKのインタビューに応おうじました。

この中なかではトランプ政権せいけんの関税かんぜい政策せいさくについて「失望しつぼうしている。

関税かんぜい措置そちによるメリーランド州しゅう経済けいざいへの影響えいきょうについては「私わたしたちがいま、目めにしているのはあらゆるものの価格かかくの上昇じょうしょうだ。

また、ムーア知事ちじは州しゅう内ないに拠点きょてんを置おく日系にっけい企業きぎょうについて「日立ひたちであっても、テルモであっても、自分じぶんたちの未来みらいがどうなるのか、とにかくつかもうとしている」と述のべて、先さきが見通みとおせない状況じょうきょうに不安ふあんを抱だいているとの認識にんしきを示しめしました。

そのうえで「各国かっこくの政府せいふは、民間みんかん企業きぎょうの経営けいえい者しゃと同おなじく、安定あんてい性せいと予測よそく可能かのう性せいを求もとめている。

さらに「いま、直面ちょくめんしている課題かだいはどちらの政党せいとうにとっても同おなじだ。