昔ある所に、正直者の爺さまと婆さまがいました。
ある日、
爺さまが
自分たちの
後生を
願う(
極楽行きを
願う)ため、
町まで
後生を
買いに
出かけました。
有一天,爷爷为了祈求他们的来世(祈求去极乐世界),出门去镇上买来世了。
爺さまが、
町で「
後生はありませんか?」とたずね
歩くものだから、
面白がった
人形屋が
声をかけてきました。
爷爷在镇上四处打听“有没有后生?”因此,一家觉得有趣的人偶店便跟他搭话。
人形屋は、ノッキリ(にょっきり)
立っている
人形を
見せて、「ノッキリでござったか、ノッキリでござったか、と
何度も
唱えると
良い」と、
適当な
事を
言いました。
玩偶店老板展示了一直笔直站立着的人偶,说:“如果你不断念叨‘笔直站立’就会有好运。”
さらに
座っている
人形も
見せて、「ハイツボコ(
座る)でござったか、ハイツボコでござったか、と
何度も
唱えると
良い」と
説明しました。
他还展示了坐着的人偶,并解释说:“反复念‘ハイツボコ(坐下)でござったか,ハイツボコでござったか’会很好。”
それを
聞いた
爺さまは、
大喜びで
大金を
支払い、2つの
人形を
買って
家に
帰りました。
ある晩の
事、
爺さまの
家に
泥棒が
入りました。
泥棒は
障子のところにノッキリと
立って、
部屋の
中の
様子をうかがっていました。
すると、たまたま
目を
覚ました
爺さまが「ノッキリでござったか、ノッキリでござったか」と、
後生を
唱え
始めました。
泥棒は、「
自分が
隠れている
事に
気が
付かれたかな?」と
思って
身をかがめると、
今度は
目を
覚ました
婆さまが「ハイツボコでござったか、ハイツボコでござったか」と
後生を
唱え
始めました。
小偷心想:“他们发现我藏起来了吗?”于是蹲下身子,这时醒来的老太太开始念叨:“是个小偷吗,是个小偷吗?”
泥棒は「
自分が
忍び
込んでいることに
気が
付いている!」と、
慌てて
逃げ
出してしました。