アメリカの
トランプ大統領が
就任してから20
日で3
か月となります。
アメリカが
抱える貿易赤字の
削減などを
目指し、
次々と
関税措置を
発動していますが、アメリカでは
国内経済への
影響を
懸念する
声が
出ています。
美國為了減少貿易赤字等目標,接連啟動關稅措施,但在美國國內,對於經濟影響的擔憂聲音不斷。
トランプ大統領は1月20日の政権発足以降、貿易赤字の削減や国内への製造業回帰を目指し、各国からの輸入品に対する関税措置を次々と発動しています。
特朗普總統自1月20日上任以來,為了削減貿易逆差和促進製造業回流國內,不斷對各國進口商品採取關稅措施。
今月5日にはすべての国や地域を対象に一律で10%の関税を課す措置を発動しました。
また、貿易赤字が大きい国や地域を対象にした「相互関税」を9日に発動し、日本には24%の関税が課されましたが、その後、問題解決に向け、協議を要請してきている国々に対しては90日間、措置を停止し、交渉が始まっています。
此外,針對貿易赤字較大的國家和地區,於9日啟動了「相互關稅」,對日本徵收了24%的關稅,但隨後對於要求協商以解決問題的國家,已經暫停了90天的措施,並開始進行談判。
さらに中国に対しては追加関税を繰り返し引き上げ、これまでに合わせて145%となっています。
トランプ大統領はこれらの関税措置がアメリカに利益や雇用の創出をもたらすとして、繰り返し必要性を強調しています。
特朗普總統重申這些關稅措施的必要性,認為這將為美國帶來利益和創造就業機會。
一方、アメリカ国内では関税措置の影響で物価が上昇しインフレが再び加速することへの懸念が出ているほか、各国から商品を輸入しているアメリカ企業からはコストの増加などビジネスへの悪影響を不安視する声が上がっています。
另一方面,在美國國內,由於關稅措施的影響,物價上漲,對通脹再次加速的擔憂浮現,此外,從各國進口商品的美國企業也對成本增加等對業務的不利影響表示擔憂。
トランプ大統領の支持率は各種世論調査の平均で、政権発足以降のこの3か月間を見ると、徐々に低下する傾向にあり、関税措置に対する懸念が一定の影響を与えているという見方も出ています。
特朗普總統的支持率根據各種民意調查的平均值來看,自政權上任以來的這三個月中,逐漸呈現下降趨勢,也有觀點認為對關稅措施的擔憂給予了一定的影響。
アメリカの事業者は翻弄
トランプ大統領が各国に対する関税措置を発動する中、ほかの国から商品を輸入しているアメリカの事業者は翻弄されています。
美國的業者在川普總統對各國啟動關稅措施的過程中,從其他國家進口商品的美國業者正遭受困擾。
ペンシルベニア州フィラデルフィアのバッグデザイナーのシェリル・モージーさんは、自身でデザインしたバッグを中国で製造し、アメリカに輸入してきました。
賓夕法尼亞州費城的包包設計師雪莉·莫西女士在中國製造她自己設計的包包,並進口到美國。
トランプ大統領が選挙期間中から中国からの輸入品に追加関税を課す考えを示してきたため、モージーさんはことし1月はじめに取材した際「これから何が起こるのか本当におそろしい」と話し、ビジネスへの影響を不安視していました。
由於特朗普總統從選舉期間就表示考慮對中國進口商品加徵關稅,莫伊茲先生在今年1月初接受採訪時表示「真不知道接下來會發生什麼,真的很可怕」,對業務的影響感到不安。
その後、発足したトランプ政権は、この3か月間で中国からの輸入品への追加関税を繰り返し引き上げ、これまでに合わせて145%にたっしました。
隨後上任的川普政府在這三個月內多次提高對來自中國的進口商品的附加關稅,目前累計達到145%。
モージーさんにとっては想定を大きく上回る高い関税率だったといいます。
関税は輸入する国の企業や人が払う仕組みのため、モージーさんが支払う必要がありますが、145%の追加関税によってコストはこれまでの倍以上となり自分で負担するのは不可能だといいます。
由於關稅是由進口國的企業或個人支付的,因此莫吉先生需要支付,但由於145%的附加關稅使成本超過以往的兩倍,他表示無法自行承擔。
関税をめぐって状況が目まぐるしく動いているため、モージーさんは、現在、中国での製造を停止していますが「関税を支払うのは中国ではなく、私だ。
由於關稅情勢瞬息萬變,莫齊先生目前已停止在中國的生產,但他表示「支付關稅的不是中國,而是我。」
とても払えない
額で、
輸入を
続けることができない。
利益が
出ないし、
客に
転嫁できるような
額ではない。
関税を
下げてもらいたい」と
訴えていました。
トランプ大統領の評価に賛否の声
トランプ政権発足から3か月となるのを前に、今月10日首都ワシントンのホワイトハウスの前でトランプ大統領に対する評価を聞きました。
特朗普總統的評價褒貶不一。在特朗普政府上任三個月之際,本月10日,我們在首都華盛頓的白宮前聽取了對特朗普總統的評價。
このうちトランプ大統領を支持しているという男性は「トランプ政権は動いており、よい方向に進んでいる。
特朗普政府正在運作,並朝著好的方向前進的這位支持特朗普總統的男士
ものごとを
成し遂げている。
バイデン
前政権では
そのような
動きは
見られず、
非常に
遅かった」と
話し、
多くの
政策を
次々と
実行に
移しているとして
評価しました。
在拜登前政權中,沒有看到這樣的動作,而且非常緩慢」,並評價稱許多政策正在一個接一個地付諸實施。
またトランプ大統領が各国に対する関税措置を発動していることについて「単純明快だ。
『
あなたたちがわれわれに
課税するのだからわれわれも
課税する』という
当たり前の
対応だ」と
話し、
支持しました。
「『你們對我們課稅,所以我們也要課稅』,這是理所當然的對應」,並表示支持。
一方、トランプ大統領を支持できないという女性は「彼は大きな変化を起こしている。
一方面,無法支持川普總統的女性表示:「他正在引起巨大的變化
変化は
ある程度、
必要だと
思うが、
一度にすべてを
変えるのではなく、
適切な
タイミングで
やるべきで
彼の
やり方は
賛成できない。
我認為變化在某種程度上是必要的,但不應該一次性改變一切,而是應該在適當的時機進行,我不贊成他的做法。
恐い」と
話していました。
またこの女性の夫はトランプ大統領の関税措置について「トランプ大統領が何度も方針を変えるため、彼が向かっている方向を理解するのが難しい。
特朗普總統的關稅措施讓這位女士的丈夫感到困惑,他表示:「由於特朗普總統多次改變方針,因此很難理解他所前進的方向。」
将来を
計画するのは
不確実性が
高い状況では
困難だ。
私たちの
老後の
資産や
貯蓄に
影響を
与えていて
非常に
懸念している」と
批判しました。
「對我們的退休資產和儲蓄造成影響,這讓人非常擔憂。」他批評道。
トランプ大統領の支持率 徐々に低下の傾向
アメリカの政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によりますと、各種世論調査の平均値で、トランプ大統領の支持率は政権発足以降のこの3か月間を見ると、徐々に低下する傾向にあります。
根據美國政治資訊網站「Real Clear Politics」的報導,特朗普總統的支持率在各種民意調查的平均值上,自政權成立以來的這三個月中,呈現逐漸下降的趨勢。
政権発足直後の1月27日時点で、トランプ大統領の政権運営を「支持する」と答えた人は50。
在1月27日政權上任之初,表示「支持」特朗普總統政權運作的人有50
5%だったの
に対し、「
支持しない」と
答えた
人は44。
3%でした。
その後、「支持する」と答えた人の割合は徐々に低下し、3月13日時点で「支持しない」と答えた人の割合が上回り、今月18日時点では「支持する」が46。
之後,回答「支持」的人比例逐漸下降,截至3月13日,回答「不支持」的人比例超過,截至本月18日,「支持」為46
5%、「
支持しない」が50。
7%になりました。
また、キニピアック大学は今月3日から7日にかけてアメリカの有権者、1407人を対象にトランプ大統領の政権運営や関税措置などについて世論調査を行いました。
昆尼皮亞克大學於本月3日至7日間,針對1407名美國選民進行了關於特朗普總統的政權運營及關稅措施等的民意調查。
それによりますと、トランプ大統領の関税措置が短期的にアメリカ経済に与える影響について「よい影響を与える」と答えた人は22%、「悪い影響を与える」と答えた人は72%でした。
根據該報告,回答特朗普總統的關稅措施將對美國經濟產生短期「良好影響」的人佔22%,回答「不良影響」的人佔72%。
支持政党別に見ると、「悪い影響を与える」と答えた人は、共和党支持層で44%、民主党支持層で97%、無党派層で77%でした。
從支持政黨來看,回答「帶來不良影響」的人中,共和黨支持者佔44%,民主黨支持者佔97%,無黨派人士佔77%。
また、トランプ大統領の貿易政策について「支持する」と答えた人は39%、
「支持しない」と答えた人は55%でした。
此外,對於特朗普總統的貿易政策,表示「支持」的人占39%,「不支持」的人占55%。
専門家 支持率の低下 分析
アメリカの保守系シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ研究所のカーリン・ボウマン名誉上級研究員はトランプ大統領の支持率の低下について、「アメリカ人は経済について最も懸念している。
專家 支持率下降 分析美國保守派智庫,美國企業研究所的卡琳·鮑曼名譽高級研究員表示,關於川普總統支持率的下降,「美國人最關心的是經濟
トランプ大統領は
就任初日に
インフレ対策に
取り組むと
述べたが、インフレを
抑制するという
点で
成功していない」と
述べ、
国内経済が
低下の
主な
要因になっていると
分析しています。
特朗普總統表示,他將在上任第一天就著手應對通脹問題,但在抑制通脹方面並未取得成功,並分析稱國內經濟是下降的主要原因。
ただ、1期目の同じ時期と比べて支持率はなお高い水準にあり、「大幅な低下ではない」としています。
不過,與第一任期的同一時期相比,支持率仍然處於較高水平,並且表示「並非大幅下降」。
そしてトランプ大統領の関税政策について「関税は経済についてのより広範な懸念の一部としてトランプ大統領の支持率に影響を与えている。
並且關於特朗普總統的關稅政策,「關稅作為經濟更廣泛擔憂的一部分,正在影響特朗普總統的支持率。
一般の
市民は、
関税が
物価の
上昇を
引き起こすと
考えていて
非常に
懸念している」と
述べて
支持率の
低下に
一定の
影響を
与えているという
考えを
示しました。
一般市民認為關稅會引起物價上漲,對此非常擔憂」,他表示這種看法對支持率的下降有一定影響。
またトランプ大統領が、関税措置をめぐり、発動直後に停止するなど、一貫性のない対応が見られると指摘し「すべてが非常に混乱している。
特朗普總統在關稅措施問題上被指責採取不一致的應對,例如在措施啟動後立即停止,指出「一切都非常混亂」
アメリカ人は
混乱と
不確実性を
好まず、
それが
支持率の
低下に
反映されている。
美國人不喜歡混亂和不確定性,這反映在支持率的下降中。
支持率は
大きな低下ではないが
実際に
起こっており、ホワイトハウスが
注意を
払うべき
問題だ」と
述べました。
「支持率的下降雖然不大,但確實在發生,這是一個白宮應該注意的問題。」